[O11yConTokyo] 登壇しました

maru
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公開:2025/10/28

2025年10月27日に開催されたObservability Conference TOKYO 2025に登壇者として参加しました。

カンファレンスではなるべく廊下での会話を優先するために、他のセッションはあまり見れていないため、後日アーカイブを見て勉強させていただこうと思います。

まず、運営スタッフの皆さん、登壇者の皆さん、参加された皆さん、お疲れさまでした。そしてありがとうございました。Observabilityという1トピックで、これだけ多くの方が興味関心を持たれて、様々な会社で取り組みをされていることを実感できて、かなり感化されました。

また、登壇後のAsk the Speakerでも10名弱の方に質問いただいて、その質問に回答する中で私自身新たに思っていることを言語化したり、無自覚だったことについて理解できたりと、本当に実りのあるカンファレンスでした。

様々な方から「良かったよ」と声かけていただいた今回の発表は、実はかなり難産でした。こういった丸一日かけて行われるマルチトラックのカンファレンスでは、普段登壇する際は、「手持ちの話題リスト」の中で、サービスの特性や私のロールから話せるユニークなところを話すことを意識してます。

しかし、こと「Observability」では、私の担当する業務の中で特別な要件や環境などなく、「書籍やブログに書いてあることを実践してるだけでは?」といった思い込みが強くありました。もちろんそれにも価値があるのですが、ではどういうメッセージで着地するべきだろう?と悩んでしまいました。

また普段、業務をしていても「Observabilityを向上するぞ!!」みたいな気持ちで取り組んでることは少なくて、もう少しふわふわやってます。

というわけで登壇内容は、ここ2年くらいかけて散発的に行ってきた積み重ねを、整理して列挙する形にしました。

最終的には、

「開発者がO11yツールを積極的に使うことが少なく、その手の議論が盛り上がらないのは、開発中にツールに使い慣れる機会が少ないからでは?」

という問いの軸で整理することが出来ました。紹介した取り組みを始めた2年前にこのイシューを明確に言語化できてたわけではなく、「せっかく導入したツールがなかなか使われないなぁ」と漠然と思っていて試行錯誤していただけでした。

また、今回登壇するにあたって、Observabilityの出典(?)である古典制御工学の書籍をいくつか買って、微積やラプラス変換などを思い出しながら勉強し直しました。これは私にとって非常に良くて、自分の経験則が学術的な根拠に紐づいていく感覚が堪らなく楽しかったです。オライリーのObservability Engineeringは、SRE関連書籍のひとつとして、ソフトウェア開発組織でO11y駆動開発などをしていく話を中心になっているかと思いますが、もう少し手前の制御工学から入るのも面白いかなと思います。(学術書だけでなく、新書やYoutubeの動画もあって、とっかかりやすい分野でした)

そういう点では、今回私が一番話したかった内容が、ちゃんと制御工学の分野の言葉で解説されてたこちらのスライドは必見だと思います!

カンファレンス後の惰性の中で書いてる文章なので、あまりリターンのない内容で申し訳ないですが、この辺で。

また機会があれば、今回紹介した複数のトピックについて、細かく説明できたらいいなあ。