ひとりのUIデザイナーと10のヒント、見えない不安に勝つ方法

masatosuzuki
·
公開:2024/10/9

デザイナーって、いつも「これでいいのかな?」って自分に問いかけながら進んでいるよね。特に、一人でデザインしてる時なんかは、フィードバックをもらえる相手もいないし、まるで広い海に一人で出航した船長みたいな気分になることがある。画面に向かって「このボタン、ほんとにここで合ってる?」なんて悩んでいるうちに、時間はどんどん過ぎていく。そして、気づけば「これで本当に大丈夫?」という不安だけが膨らんでいくんだよね。

僕もデザインを始めた頃は、どこから手をつけていいかわからずに、数時間悩んだり、完璧を求めて何度も何度も修正を繰り返していた。でも、その迷子になっていた頃に救いになったのが、ヒューリスティック評価だったんだ。セルフチェックって言葉だけで言うと地味に聞こえるかもしれないけど、これがあると本当に安心できる。

ヒューリスティック評価っていうのは、簡単に言うと「デザインの抜け漏れを防ぐためのチェックリスト」みたいなもの。特に、UI/UXデザインの世界で重宝されていて、経験や直感に基づいた10の基本原則を基に、自分のデザインを評価して改善していくんだ。

例えば、「この画面、ユーザーが何をすべきかわかるかな?」「エラーが起きた時、ちゃんと教えてくれる?」とか、デザインの細部までちゃんと考えられているかを確認するためのガイドラインなんだよね。

ルーキーの頃は、このチェックリストがなかったら、きっともっと迷子になってたと思う。だけど、このセルフチェックを使えば、誰にもフィードバックをもらえない環境でも、自分で冷静にデザインを見直すことができる。これが、フィードバックがない一人デザイナーの強い味方なんだ。

そして、このセルフチェックは単に「間違いがないか」を確認するだけのものじゃない。自分が考えているデザインが、本当にユーザーのためになっているか? 使いやすいものになっているか? そんな視点を持たせてくれるから、結果として「自信を持ってデザインを進められる」ようになるんだ。デザインって、結局自分が自信を持てるかどうかが大事だからね。

「ヒューリスティック評価って何?」って思っている君も、心配しなくていい。これはデザイナーの経験や直感に基づいたガイドラインみたいなものだし、ちゃんと説明していくから大丈夫。今日の記事では、このヒューリスティック評価を使ったセルフチェックの方法を、わかりやすく紹介していくよ。これを読んで、迷いなくデザインを進められるようになれば、もう怖いものはない。

さあ、一緒にセルフチェックの旅に出かけよう!

ー ヒューリスティック評価とは?

ヒューリスティックって、ちょっと硬い言葉に聞こえるかもしれないけど、実はそうでもない。デザイナーなら、これを知らずに進むのはもったいないくらい便利なツールなんだ。簡単に言えば、ヒューリスティック評価は、経験則に基づいたチェックリストを使ってデザインを評価する方法のこと。特に、ユーザビリティを改善するための「抜け漏れ」を防ぐのにピッタリなんだよね。

このヒューリスティック評価を使えば、例えば「このボタン、押しやすいかな?」とか「ユーザーは次に何をすべきかすぐにわかる?」といった、細かい部分まで確認できる。まるでデザインの先生が横にいて、「これで合ってるよ!」って背中を押してくれるような感覚。それだけじゃなくて、いざエンジニアにデザインを渡したとき、「このステータスどう処理してる?」とか「エラーが発生したとき、ユーザーにどう伝える?」みたいな細かい質問にも、あらかじめ答えられる準備ができるんだ。

例えば「システムの状態の可視化」や「エラー防止」「一貫性の保持」といった基本的な項目が含まれていて、これを使えば、画面がわかりやすく、使いやすいものになっているかを客観的にチェックできる。簡単に言うと、ユーザーが迷わずに使えるデザインを作るためのチェックリストってわけ。

もちろん、これだけで全てが完璧になるわけじゃない。でも、こういった原則をベースにしておけば、少なくとも「絶対に見落としてはいけないポイント」は網羅できる。それって、特に一人でデザインを進める時や、フィードバックがもらえない時にはすごく大事なことなんだ。

だから、ヒューリスティック評価は、デザインを進める上での「秘密兵器」みたいなもの。難しそうに見えるかもしれないけど、使い方を覚えれば本当に強い味方になる。次のセクションでは、この「ニールセンの10原則」を使ったセルフチェックの具体的な方法を紹介していくよ!

ー セルフチェックを行うための10の原則

さて、いよいよセルフチェックの具体的な方法に進んでいこう。このセクションでは、ニールセンの10原則を使って、どのように自分のデザインをセルフチェックしていけばいいかを紹介するよ。デザインの全てを一度に完璧に仕上げるのは無理。でも、この10原則を一つずつ押さえていけば、デザインの「抜け漏れ」を防げるし、ユーザーにとって使いやすいUIができるはずだ。

  1. システムの状態の可視化

    デザインの中で最も重要なことの一つが、ユーザーに今何が起きているかを伝えること。例えば、ロード中なのか、完了したのか、操作が成功したのかエラーが起きたのか、ユーザーはシステムの状態を常に知っておきたい。フィードバックがないと、ユーザーは「これ、壊れた?」って不安になるんだよね。だから、ロードインジケーターや進行状況バーは、想像以上に大事な存在だ。

  2. 実世界とシステムの一致

    デザインの言葉や操作は、ユーザーが普段慣れ親しんでいるものと一致しているべき。専門用語や難しい表現を使うと、ユーザーは戸惑ってしまう。例えば、「カートに入れる」って言うのは、実際のショッピングと同じ感覚で理解できるよね。現実世界の操作感覚をそのままUIに反映させることで、ユーザーは迷わずに使えるようになる。

  1. ユーザーに制御と自由を提供

    誰だって間違いはする。でも、それを簡単に修正できると安心だよね?例えば、「取り消し」や「やり直し」機能が用意されていると、ユーザーは気軽にいろいろ試せるし、間違っても怖くない。間違ったら戻る、もう一度やり直す。これができるデザインって、優しさを感じるよね。

  1. 一貫性と標準性の保持

    ボタンの位置がバラバラだったり、画面ごとに異なる操作方法が必要だったら、ユーザーは混乱するよね。だからこそ、デザインの一貫性が大事。例えば、ナビゲーションの位置やボタンのスタイルは常に統一しておこう。そうすることで、ユーザーは直感的に操作できるようになる。標準的なインターフェースに従うことで、ユーザーが迷わないデザインを提供できるんだ。

  1. エラーの防止

    できることなら、エラーが起きる前に防ぎたいよね。例えば、入力フォームで間違ったデータを送信しそうなとき、事前に「このフィールドは必須です」と教えてあげることで、エラーを未然に防げる。ユーザーにエラーの対応をさせるんじゃなく、エラーが起きないようにデザインすることがポイントなんだ。

  1. ユーザーの記憶に頼らず認識させる

    ユーザーにたくさんの情報を覚えてもらうのは負担が大きい。だから、情報はすぐに参照できるようにしておくことが大切なんだ。例えば、操作方法やメニューはいつでも見える場所に配置しておく。ユーザーが画面遷移ごとに「次はどこに行けばいいんだっけ?」と迷わないように、必要な情報は常に手元にある状態にしておくといい。

  1. 柔軟性と効率性

    初心者も上級者も快適に使えるデザインが理想的。例えば、ショートカットキーを提供すれば、上級者は効率よく操作できるし、初心者はゆっくりメニューから選んで操作できる。多様なユーザーのニーズに対応できる柔軟な設計が求められるんだ。

  1. 美しさと最小限のデザイン

    少ないほど美しい。この原則は、デザインに余計な要素を詰め込まないことが大切という意味だよ。ユーザーが本当に必要な情報だけを表示する。シンプルでミニマルなデザインは、ユーザーの操作をスムーズにしてくれるんだ。

  1. ユーザーがエラーを認識し、診断し、回復できる

    エラーが起きても大丈夫。大事なのは、そのエラーが何で、どうすれば解決できるかをユーザーにわかりやすく伝えることだ。わかりやすいエラーメッセージを表示して、「どうしたらいいの?」っていう不安を解消してあげよう。

  1. ヘルプとマニュアルの提供

    「どこかで困ったときにすぐ助けてくれる」そんな安心感があると、ユーザーは安心して操作できるよね。もちろん、理想はヘルプなしで操作できるデザイン。でも、何か困った時にすぐに解決できるよう、簡単なヘルプやチュートリアルを用意しておくことも重要なんだ。

ー セルフチェックリスト

さて、ここまででヒューリスティック評価を使ったセルフチェックの基本は掴んでもらえたと思う。だけど、いざデザインを見直す時に「あれ、何をチェックするんだっけ?」ってなること、あるよね?そんな時に使えるのが、このセルフチェックリスト。これを参考にしながら、自分のデザインを一つずつ確認してみてほしい。チェックリストを手元に置いておけば、必要なポイントを見逃すこともなくなるはずだ。

  1. システムの状態が見える化されているか?

  • ユーザーに進行状況や操作結果がわかりやすく表示されている?

  • ロードインジケーターやエラーメッセージを忘れてない?

2. 現実世界と一致しているか?

  • UIの言葉や操作方法は、ユーザーにとって馴染みのあるもの?

  • 専門用語や複雑な言い回しを使っていない?

3. ユーザーは自由に操作できるか?

  • 「戻る」や「やり直し」の機能は用意されている?

  • ユーザーが誤操作をした時、簡単に修正できる?

4. デザインは一貫しているか?

  • ボタンやナビゲーションの位置は統一されている?

  • 一貫したスタイルが保たれていて、ユーザーが迷わない?

5. エラーを防ぐ仕組みがあるか?

  • 入力ミスや誤操作を防ぐ仕組みがデザインされている?

  • ユーザーが間違った操作をする前に、注意やヒントを与えている?

6. 情報は認識しやすいか?

  • ユーザーが情報を覚える必要がなく、すぐに見つけられる?

  • メニューやナビゲーションは常に見える場所に配置されている?

7. 効率的に操作できるか?

  • ショートカットやスピーディーに操作できる工夫がある?

  • 初心者でもわかりやすく、上級者でも効率的に使える?

8. デザインはシンプルかつ美しいか?

  • 余計な要素は排除され、必要な情報だけが表示されている?

  • ビジュアルは洗練されていて、ユーザーが迷わず操作できる?

9. ユーザーがエラーを解決できる仕組みがあるか?

  • エラーメッセージはわかりやすく、ユーザーがどう対処すればいいかが示されている?

  • エラー発生時に、ユーザーが次に何をすべきかが明確になっている?

10. ヘルプやサポートが用意されているか?

  • ユーザーが困った時に、すぐに参照できるヘルプやガイドが用意されている?

  • どんな質問にも対応できる、シンプルで使いやすいヘルプがある?

このチェックリストを使えば、デザインの見逃しを防げるし、フィードバックをもらえない環境でも安心してデザインを進められる。ポイントは一つ一つ丁寧に確認すること。そうすれば、自信を持ってデザインをリリースできるようになるよ。

ー 後日談

デザインをしていると、不安が頭をよぎる時がある。

デザインに関するちょっとした問いかけ。例えば「このボタン、ちゃんと機能してるかな?」「ステータスの表示ってこれで足りてる?」なんて、エンジニアの冷たい視線が目に浮かぶんだよね。もちろん、彼らはただプロとしての仕事をしているだけなんだけど、それでも心の中で「あ、バレたか…」って、なんだか背中がゾクッとすること、ない?

実は私も、UIの画面を考えていた時、何から始めるべきか全くわからなくなった時期があった。まるで、迷子になった子供のように、手探りで進むしかない感じ。何を準備すればいいのか、どこに目を向ければいいのか。全てが霧の中だった。今思い返すと、あの頃の自分、なかなか笑えるけど。

でも、そんな時にヒューリスティック評価が役立ったんだ。自信がない時、一人でやるしかない時、そんな時にセルフチェックができるというのは、まさにライフジャケットみたいなものだよね。デザインに関して突っ込まれる前に、「準備はバッチリです!」って胸を張って言えるんだから。

それだけじゃなくて、このセルフチェックって、デザイナーだけじゃなく、テスト設計にも使えるんだよね。これは知らなかった人、ちょっと得したでしょ?デザインを見直すだけじゃなく、テストの視点からも見渡すことができるから、一石二鳥。そう思うと、セルフチェックってもうマルチツールみたいな存在なんだ。

でもね、これはただ「怒られないため」のチェックリストじゃないんだよ。

自分がプロのデザイナーとして、もっと自信を持って前に進むためのツール。これがあれば、あなたはきっとデザインのプロジェクトをリードできる。心の中で「いや、自信ないよ」って囁く声があっても、ヒューリスティック評価がその声をちょっと黙らせてくれる。なんていうか…手放せない相棒みたいな感じかな。

@masatosuzuki
クオリティ高くしすぎないでゆるく書いていき〜