寝たくない

ネリネ
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寝たくない。もう日付は変わっているけれど。明日になったら、この部屋から離れなければならないから。

やっとひとり自由でいられる環境を手にしたのに。何にも誰にも脅かされないところだったのに。(アパートの人たち、マナー悪すぎて毎日うるさかったけれど。)

徒歩15分圏内にコンビニも、スーパーも、薬局も、銀行も、郵便局も、果ては八百屋さんまで存在する凄すぎる立地だった。周りはたくさんの飲食店に囲まれていたし。おまけにもう15分歩けば最寄り駅という。

名残惜しい。あまりにも。

職場近くに急ぎ部屋を借りるとはいえ、こことは正反対な田舎に帰りたくない。

心から朝を迎えたくない。このまま時が止まってしまえばいいのに。死ねなくなってしまったけれど、できるならこのままここで死にたいよ。魂だけここに置いていきたい。