2013年11月8日の日記 - Tumblrより

篠原あいり
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古文書の研究をしてるんだけど、それを論じる時にただただダラダラ文章で説明しても分かりにくいから上手いこと当てはまる言葉はないかと先生に尋ねた時に、「篠原くんの考えてるそれなら、論理学の概念と数学の概念で表現できるよ」と言われてびっくりしてしまった。 論理学はウィトゲンシュタインを軽く読んだ程度だし、数学に至っては算数の段階から苦手な科目のひとつだったので、思わずウッと身構えたと同時に「なんか研究者っぽいことしてんなぁ〜……」と漠然と喜びを噛み締めたりもした。まさか平安時代の書物を論理学や数学の観点からアプローチできるだなんて考えたこともなかった。でも確かに、私はいま古文書の文法論に関する卒論を書こうとしていて、論理学も数学も言語とは切っても離せない学問だから当然だと思った。 先生からアドバイスしてもらった論理学の用語と数学の用語はどちらも私が言いたかったことにマッチして、白い無地のパズルのピースをうまくはめ込むことができたようなしっくり具合だった。あまりにしっくりときたので、当てはまることが理解できた瞬間、持っていたペンを落として「ウワァーーーー!」と叫んだ。エウレーカ!エウレーカ!エウレーカ! 数学は苦手ではあるけど嫌いではなかったから、こうやって何かを何かに当てはめて何かを導き出すという行為は割と好きな方で、今回ひさしぶりに公式を用いて計算を美しく解けたような気持ちになった。とてもスッキリとした。 よく、ある分野の専門家が特定の分野のことをバカにしたり否定したりするけど、学問って大なり小なりどこかしらで絶対に関わってくるんだってことを改めて思い知らされた。いまめっちゃ色んな人と仲良くできそうな気がする。

@matsugemoyasu
派手歌人 京都在住の獅子座の女 あだ名はラブリー たわむれチャーミング vir.jp/matsugemoyasu