もう少し生きてみるのはなし - 2020年4月17日の日記 - noteより

篠原あいり
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猛烈に死にたかったが、許斐剛先生がわたしの大好きな亜久津仁のイラストを描いてくれた上に「キミが勝てるまで見ててあげるから」とメッセージを添えていたので、もう少し生きてみようと思えた。もちろんそれは作中に出てきたフレーズで、歌にもなった有名なものであることは承知しているけど、それでもわたしは勝たねばならない。

Instagramを眺めていたら、好きなおかずのイラストを自由に組み合わせてお弁当柄のトートバッグが作れる、という広告が出てきた。そのおかずの中にナスの煮びたしがあったので、思わずよだれが出た。ナスは夏から秋にかけての物でないとおいしくないので、まだしばらくお預けだ。着物をもらった太宰治じゃないが、夏までは生きてみようと思えた。盆踊りだってあるかもしれないし。それ用にポシェットだって用意したし。わたしたちは勝たねばならない。

気合いを入れるために爪をCHANELの18番「ルージュヌワール」でその名の通り赤黒く染めた。やはり赤色はいい。命の色だ。素の爪ではわたしは勝てない。うんと伸ばして、うんとめかしこんで、うんと格好よくいなければならない。

@matsugemoyasu
派手歌人 京都在住の獅子座の女 あだ名はラブリー たわむれチャーミング vir.jp/matsugemoyasu