アメコミにはコミッションというカルチャーがある。コミックアーティストが有償でイラストを描いてくれるというものだ。同じようなものとして、日本にもSkebがある(しわたしもそれを利用したことがある)が、あえてここではアメコミコミッションのはなしをしたい。
アメコミコミッションの魅力は、実際にそのキャラクターをオフィシャルで描いたことがあるひとが、自分のためにそのキャラクターを描いてくれることであり、オフィシャルにはそのキャラクターを描いたことがないひとが、そのキャラクターを描いてくれることである。このふたつはまったく正反対の方向を向いているから、自分の好きな方を選ぶといいのではないだろうか。「このキャラならこのひと!」と決めるのもいいし、「この画風で推しを描いてほしい!」で決めるのもいい。このキャラ推しなんだろうな……ってアーティストさんに推しを頼むのもいい。なんでもありだ。
わたしは今回、東京コミコンではじめてアメコミのコミッションを依頼した。ひとつは予約しておいたもので、あと2つは当日の飛び込みだ。(飛び込みで受け付けてくれるかはアーティストさんによる)ひとつはまだ届いていないが、ふたつのイラストが、今、家にある。わたしはこれまでコミッションというカルチャーがあるのは知っていたが、流石にハードルが高いんじゃないのかなと思っていた。しかし、今回、どうしても、推しカプが並んでいるイラストがほしい!と思ったのと、好きな画風のアーティストさんがいらっしゃったので、勇気を持って飛び込んでみることにしたのだ。そうしたら、予想以上のクオリティのイラストに仕上げてくださり、これはもう額装するしかないとなり、部屋の壁に飾ることによりQOLが上がった。
コミックアーティストの方は英語圏のひとが多いが、日本語圏の方もいらっしゃる。また、英語圏の方であっても、通訳を置いている場合もあるし、通訳がいなくても価格表などを見ながらコミュニケーションを取ることが可能だ。どのキャラクターをお願いするか決めたら、時期によってコスチュームが異なっていることが多いので、画像を用意しておくといいだろう。
今回、コミッションを依頼した結果、好きなキャラクターを好きなアーティストさんに描いてもらい、この世界に一枚しかないイラストを手に入れられる、というのに、ハマるひとがいるのもわかるな……と思い始めている。推しはいくらあってもいいものですからね。また、アーティストさんの細かい筆致まで見ることができて、その技術力の高さに感嘆することとなる。わたしは今までそこまでアナログイラストに興味がなかったのだが、東京コミコンで様々なアーティストさんのイラストを見て、こんなにすばらしいものなのか……と思い知ることとなった。アナログイラストには質感がある。様々な画材で仕上げた痕跡がある。それが、とっても、たのしいのだ。
最後に今回ミゲル・オハラのコミッションを受けてくださったマイク・マッコーン先生とそのイラストの写真を置いておく。(SNS掲載許可あり)見てくださいこの最高にかっこいいミゲル・オハラを。実は、マッコーン先生にコミッションをお願いする予定はなかったのだが、現地でイラストを拝見して、このひとにミゲルを描いてほしい!と思ってしまい、当日に依頼することになった。(依頼してから4時間後にイラストが完成しているの、どういうこと!?)いつかカラーもお願いしたい……受け取った時、なにか気の利いたコメントができるかなと思っていたが、Thank you so mushしか言えなくなったりしていた。そんなものである。
