ハルアラシ

松下とも子
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「真鶴」川上弘美、読了。「こっわ!!」「エッろ!!」「すっげー!」となり、舞鶴のベローチェでしばし脱力。

この人の「エッろ!!」の部分が苦手で避けてきたけれど、「こっわ!!」の部分がこの作品は勝りました。なんで苦手なんやろな、苦手部分。オンナ~、て感じがするからかな。でも私も女だ。

1、分からないからこわい

2、分かるけれど自分の直視したくない部分を見せられていやだ

3、分かるけど描き方が苦手

うーん、、、1、と思ってましたが2と3かもしれません。正直に自分を見つめてみました。エロはエロでもビヨンセはあかるく楽しめるが、川上弘美は不届きすぎる。表現したら台無しよ、って部分がこわれておらず、それをのぞき見させられているような気持ちになります。

「こっわ!!」の部分がすさまじかった。異界でした。どきどきして何度も休みながら読みました。どげんなっとうとやろうか。これを書きながら洗濯したりごはん作ったり、現世を両立するイメージが湧かない。

髙島野十郎の装丁も、このうずまく言霊の束にふさわしいものでした。髙島野十郎を使うなんてなかなかやなあと正直読む前は思いましたが、脱帽であります。土下座で謝ります。

はあ~、疲れた。読書は体力。

今日は春の嵐、桜も散っちゃうね。幸い外に出る用事がないので存分に家にいる。写真の方の仕事を少しでも進ませたい。そして映画の一本でも観れたら上出来かな。

@matsutomo
福岡で写真と文筆をやってます。 ★ほとりスタジオ www.hotori-std.com ★第54回九州芸術祭文学賞 佳作受賞kyubunkyo.jp/archives/1158 ©2024松下とも子