・当日のラインナップは以下記事にて。
・予報通り、朝からどんどこ大雨。荷物の搬入にも一苦労。入口のほぼ目の前に車を停めることができたので、車から箱持って傘さしてダッシュ。
・1人参加の人たちが先に会場設営をしてくれていた。2人参加組は開場後の受付係。
・ブースはくじ引きで決めるらしい。一度引いたあとに隣同士のブースを申請していた人がいたらしく、ちょっとごたついてからもう一度引く。入口から真っすぐ進んだ真ん中あたりの位置になった。
・一日閑古鳥が鳴くかと思いきや、開場するなりお客さんがぞろぞろ入ってくる。この雨の中どこから来たんですか???
・開場してすぐに「これは仕入れれるの?」と声をかけてきた謎のおじいさん。山口で本屋さんをしているらしい。うちのサークルのすべての本を数冊ずつ買い占めていかれた。
・おじいさん、「でもここにはまともな本が全然ないね! まともなのはここ(うち)とそこ(2つ隣のマルポレランドさん。広島在住の有名な猫の画家さん)くらい」と言われいやいや……と謙遜するも、確かに他のブースはコピ本や中綴じ製本、いわゆる薄い本が多かった。薄い本がまともじゃないわけではないけど、おじいさんの求めていた本は少なかったかもしれない。
・文フリの雰囲気とは全然違う! そもそも文字オンリーの店がうちくらいしかないのでは? イラストや写真に漫画、それに雑貨を売っている人が圧倒的に多かった。逆にうちみたいな本オンリーのブースは珍しいので、足を止めてもらえる頻度は意外と高かった。ZINEフェスなので、“本”を求めて来てくれる人には喜ばれたかも。
・最初1時間のうちにかなりの人数を接客する。今回持っていった3冊ともを同時に購入してくれる人が少なからずいてありがたい。どれも300円〜500円だからね。3冊買っても1200円。相方の本もすべて300円なのでまとめ買い客がちらほら。
・お客さんは端の方から順番に回ってきていた印象。そしてせっかく入場料を払ったからなのかわざわざ雨の中来たからなのか、一人につき必ず1周はしていたと思う。2,3周している人もざらにいたので、この天気がある意味功を奏した面もあるのかも。
・何より出店者40名、ブース数30ちょいという小規模感がよかった。私も全ブース余裕で見て回れた。
・お客さんともゆっくりお話できる。最終的に買ってもらえなくても満足感があった。『ねこねるにっき』の見本を開いて「かわい〜!!」と言ってもらえるだけで万々歳です。相方がニコニコしていた。
・今回初めて名刺を持っていったのだけど、作ってみてよかった。買われなくても名刺だけもらっていく人がわりといて、まあイベントで手に入れた名刺なんてどれが誰の何かなんて帰ったら忘れちゃうものなんだけど、「皐月まう」と名のつくものを手元に持ち帰ってもらえただけでもありがたい。あとこの名刺はぱぱっと作ったわりに自信作なので、どんどこ配れて嬉しかった。
・近所の大学のオーストリア人留学生が訪れてくれた。私の本を開いて「Oh…ムズカシイ……」と困った顔をされた(ごめんね)のでひらがなだけの『ねこねるにっき』を勧めると、「ネコチャン♪」とにっこり。どこから来たんですか? オーストリアって何語? と話を聞いていくとオーストリアの公用語はドイツ語であることがわかり、大学時代の第二外国語でドイツ語を専攻していた相方がうろ覚えの記憶を手繰り、何やらドイツ語のフレーズを話すと留学生大喜びで大爆笑。それから相方と「こんにちはってなんだっけ?」「これなんて意味だったっけ?」とドイツ語談義で今日一番の盛り上がりを見せた。相方が最初に「これしか覚えてない」と言って出したフレーズは「愛してる」だったらしい。そりゃウケるわ。
・彼は写真家らしい。写真系のお店もいくつかあったので、お気に入りのものが見つかればいいなと祈りながら見送る。留学生さん、ダンケ!(ありがとう)
・文フリ広島でお馴染みの推し作家さんたちが来てくれた!!!! 今回出店はされていなかったのだけど、お話できてよかった。相方が文フリ広島の会してみたいね、と夢を描いていた。ジャンルも文体もまるっきり違う作家たちを集めたら闇鍋みたいで面白そう。ただお伺いを立てるのも恐れ多いのだけど……。
・出店者にリアル方面で共通の知り合いを持つ人がいた。世間は狭い。こういうのが地元イベントの面白さ……。
・そういえば今回、初めて相方のリアル方面の知り合いに会いませんでしたね。今まで出た全てのイベントにたまたま偶然何も知らずに現れる相方の知り合いたち。
・13:30から受付のお手伝い。この時間帯もいいペースでお客さんが来る。主催者の方と細切れながらもゆっくりお話できて楽しかった。文フリは規模が大きくなりすぎて大変なんですよー、とか、このイベントは仕事ですか? 趣味ですか?? とか、いろいろ話をした。ZINEフェスは半分趣味です、旅行っす、とのこと。しかも現地参加の主催者は一人きりというハードぶり。すごいな。
・ZINEフェスも東京みたいに規模が大きくなるとてんやわんやでこうして参加者とゆっくり話す時間もないから、僕はこういう小規模も好きなんですよねー、と主催者さん。今回の小規模具合はちょうどよかったと思います。
・開催前は1ヶ月前に来るはずの連絡がないしオプチャもないし、しかも入場料取るの!? 大丈夫? とちょっと懐疑的だったのだけど、規模感相応の適当さでよかったのではないかしら。その分みんな協力的だったし、同人誌即売会というよりは文化祭みたいなノリで新鮮だった。
・足を止めてくれた人にはもっと本の説明をしてもよかったかも。文フリとは違って、絵なのか写真なのか文字なのか、これがなんの本なのか予測がつきにくい。「この2冊は小説でこれはエッセイです」と最初に軽く声をかけておいたほうがよく見てもらえた気がする。
・あと『ねこねるにっき』に目を留めてくれた人に「猫が書いた日記です」と説明したら「猫が書いたの!!」と十中八九笑ってもらえた。
・今回は学生出店者の割合が高くて、私も年をとったんだなあと思う。文フリ界隈だと最年少くらいの気持ちでいたんだけど。文フリも年下出店者がどんどん増えていくんだろうなあ……。
・そういえば弊サークルは「どういうご関係なんですか?」と聞かれることが多々ある。ただの創作仲間……には見えないのでしょうか。どういうご関係なんでしょうねえ。(聞かれたら答えてます)
・最終的に売れた冊数は忘れたのだけど、私の本はバランスよく売れていった印象。『パン屋 まよなかあひる』は「尾道が舞台です」と話せば手に取ってもらいやすいし、他のエッセイ集も今回再販した『少女よ、星になれ』も気になってくれる人がある程度いた。ほどよくいろんな人の需要を網羅できた気がする。文フリがジャンルごとの並びなのでうちみたいになんでもありのブースは統一感がないなと常々思っていたのだけど、今回みたいなイベントだと都合がいい。今回再販した2冊は個人的にも思い入れがあるし、長く売っていこうかな……。
・てっきり閑古鳥が鳴くと思ってまったく期待していなかったので、想像以上にいいペースで売れたのと、お客さんとの会話もゆっくりできたのもあり満足感がかなりあった。相方は何やら思うところもあったようだけど、私は終わりよければすべてよし派でございます。