転倒して入院し、その後、病院から介護施設*に移ることになった義伯母2。当初、しばらく貯金でなんとかなりそうな有料介護付き老人ホームにいったん入居し、費用の安い特養こと特別養護老人ホームの順番待ちをする、という方針だった。ところが、さまざまな事情が重なり、すぐに特養に入居できた。特養は数十人とか百人待ちとかザラなのだ。ものすごくラッキーである。
が、高齢者が新しい環境に慣れるのは大変なこと。ましてや病院から家に戻ることなく施設直行だったために、義伯母2の帰宅願望ときたら半端なかった。
携帯電話を持っていて、施設では使用OKなので、帰りたい電話が頻繁にかかってくる。義伯母2の気持ちはわかるが、あれこれ言われて電話を受けていた義伯母1がノイローゼ気味になった。精神的にかなりまずい状態に追い込まれてしまい、施設とも相談して電話は着信拒否の措置をとった。
施設サイドで携帯電話を取り上げるわけにはいかないので、義伯母1が当面電話に出ないようにするしか方法はなかった。代わりに義伯母2からは時々うちの夫に電話がかかってきて、そのたびに我が家もどんよりした気分にさせられてたけど、だんだん回数も減り、入居から10か月ほど経った最近はだいぶ落ち着いて過ごしているようす。ちょっと前に面会に行ったら、スッキリした体型になって、表情も明るくなり、性格も以前より丸くなっていた。その調子で頑張ってほしい。
そして先日、今度は義伯母1が施設に入居した。義伯母1は介護度が足りないので特養には申し込みすらできない。ギリギリ赤字にならずにまかなえそうな住宅型有料老人ホームで過ごすことになる。
その義伯母1は携帯電話を持っていない。人生で一度も携帯電話を持ったことがなく、そろそろ持ちたいと言って、昨年初めて携帯電話を契約したけれど、使い方を覚えられなかった。そして、多分嫌気がさして電話機本体を捨てたと思われる(結局電話は解約したけど、家のどこ探しても電話機がない)。
入院中は病院のナースステーションの電話を借りて、たびたび夫宛に電話をかけてきていた義伯母1。今度は施設の1階にある公衆電話からなら電話がかけられる。入居して早速電話がかかってくるのではないかと思っていたけど、まだかかってこない。1階まで行く元気がないのかもしれない。
ちなみに施設の電話はダイヤル式。携帯電話を持たない高齢者的にはダイヤル式の方が懐かしい感じでかけやすいのだろうか。家電はさすがにプッシュフォンだったので、ダイヤル式のかけ方わからなかったりして。
*老人ホームといわれる介護施設、民間と公的と合わせて8〜9種類ほどあり、費用もサービスも違う。詳しく説明しているサイトが色々あるので(こことかこことか)そちらを参照ください。