先に書いておくと、以下の音楽は「アイルランドの音楽」であって、ケルトっていう括りで見るのはちょっとストップしてくれ、という。
いやケルトの括りに入るけど、一応明確に「アイルランドの音楽」「アイリッシュ」だよと書かないと混同しちゃう…まぁいいか。
象徴的な楽器は「ハープ」
「アイリッシュハープ」という、人間よりちょい小さいくらいのハープが大変有名だそう。
パスポート、コイン、そのほか色々なところで「ハープ」を見るくらいにハープが国の象徴になっている。
紀元前3000年頃からあるとされる歴史の大変古い楽器で「コーンウォール(イギリス本土の南西の方)」の教会の壁に掘られてもおり、割とメジャーな楽器だったそう。
吟遊詩人がハープを持っている、というのももしかするとコレが元ネタかもしれませんね。
もうちょっと探らないとアイルランドで広まった理由がいまいち掴めないんだが、14世紀頃、ハープの音楽が国民に親しまれていて、国の象徴にまでなっちゃったとか。
ちなみに、同じくハープをロゴとする「ギネスビール」と一悶着あったみたいで、お互い向きを逆にすることで解決したとか。そんなんでいいのか。
最初はゆったりした音楽から
Rory Dall O'Cahanという17世紀のコンポーザーが作った”Give Me Your Hand”という歌が有名だそうです。私は知らんかった。
結婚式とかで演奏されるそう。良いメロディですね。
ちゃんと採譜したわけじゃないので適当なことぶっこきますが、音階からしてアイリッシュの特徴を感じるね。
"Londonderry Air"または"Danny Boy"は、アイルランドの民謡。
もとはLondonderry Air(ロンドンデリーの唄)だったらしく、歌詞がついたもので一番有名なのがDanny Boyだそう。
このほか有名なアイリッシュを探そうとすると"Scottish"と混同しがちで結構大変なので、時間作ってもうちょっと調べようと思う。
酒が入って踊り出したら早くなった
16世紀くらいまではハープ音楽等々が元気だったそうだが、どーしてもお隣イングランドからの進行だの1801年の英国併合だのでひっちゃかめっちゃかになってたのもあって、伝統的なものは一旦消えたそうだ。
18世紀頃に改めて伝統文化が発掘される、アメリカのアコースティックのジャンル「ブルーグラス」への影響をうける、そしてイングランド野郎にバレないようパブ等でひっそり音楽をやるとか、色んな影響をうけてJigが誕生したらしい。
ところが流石はアイルランド。
酒が入っては踊り出して、楽しく踊るためのJigは早くなっていって、最近のやたらはええ音楽になっちゃったそう。さすがだぜ。
っていうかバレないようにひっそりだったのに、こんなやかましく、しかも踊りまで入れて大丈夫なの…?ってのは見なかったことにしておく。
1922年、アイルランド独立戦争が起こり、アイルランド自由国が建国された。一部はイギリス統治下にあり、残りは「アイルランド共和国」と呼称されている。これがいまのアイルランド。
独立してすぐのダンスの映像があった。(音がない)
どっかで見た気がするつま先が騒がしいダンスだが、後ろのバイオリンを見ると、音はないので確証はないが、やはりJig的な音楽をやってるのが分かる。
こっちは1965年の映像。スカートみたいな「ケルト」を履いた人が踊ってる。寒そう。
しっかり音が残ってるので音楽を聴くと、昨今でも演奏されるJigの形になっているのが分かる。
まとめ
という形で、ギリギリアイルランドの伝統音楽が残ってきたわけだそうだ。
ハープの曲、民謡あたりはまだ全然分かってないので改めて調べるとして、アイリッシュに限定して見ると「音楽と踊りの国」だなーというのが正直思ったところ。
国中でハープが流行ったり、バレないようにパブで演奏してたのに楽しくなってめっちゃ騒がしくしてたり。なにしてん。
途中でスコティッシュが出てきたように、どうしても同じ国だった歴史があるためごちゃごちゃになりがちなので、今後も分別して学んでいくこととする。
アイリッシュはひとまず、ハープと踊りの国だ。