副鼻腔炎の症状がみられるから「耳鼻科で診てもらいなさい」と脳神経外科で言われたのが2022年春。(1年半前ね)うかつにも室内でスケボに足をかけたら転倒して受診というしょうもない理由なんですが…。
耳鼻科を受診すると、確かに副鼻腔炎の症状がみられるし、とりあえず風邪などの細菌やウイルス感染に対応した薬を処方するけど、虫歯が原因のこともあるからまずは歯科へ行けというので歯科を受診。原因特定まで病院行脚かよ、、、念のためにと、虫歯治療痕も開けてみてもらったりして問題ないことを確認したんだけど、そうなると次の原因としては真菌(カビの一種)か、それ以外の可能性があるということでした。でもそれを特定するためには開けて(?)みないとわからないから、治療したい場合は手術するしかないですって言われて困ってしまった。開けてってなんだよぅぅ。怖いじゃん。って、これが昨年の春。
手術って?自覚症状もないのに?放っておくとどうなる? → 徐々に悪化します。
悪化するとどうなる? → 頭痛や頬に痛みがでたり、症状によっては緊急手術の可能性があります。どのみちいいことはなくて最終手段が手術なのか。
まだ副鼻腔に空間もあるし、自然治癒する可能性もありますよね? → わずかながらあります。お?これは今じゃなくてもよくない?
どんな手術ですか? → 症状の程度によって切開か内視鏡。怖いじゃん。
日帰りでできますか? → 全身麻酔なので1~2週間程度の入院が必要。長いじゃん。たかがここだけなのに?
どこでできますか? → 地域の総合医療センターを紹介します。エー。
この時点で手術と入院期間と費用を考えて先送りにしようと即決しましたよね。だってこの4月に異動したばかりだし年間スケジュールの見通しも立ってないしさ。予算もわからんし。
そうこうしてるうちに、夫の癌が見つかったり、父が亡くなったりで1年が過ぎようとしてる頃(今年の夏前)に自転車で転倒しまして、頭部CTを同じ病院で再度撮る機会があったわけですよ。そうしたら、前回のCTでは少し残っていた副鼻腔の空洞も見事にふさがり石灰化の範囲も広がっている状況でね。それがなんであるかを説明してもらいーの、再び耳鼻科を受診となりました。これはーー、うぉぉん。手術するかなぁ。。と、紹介状を書いてもらうことになりました。
この時点ではまだ思い切れていなかったのだけど、初めて受けた脳ドックでの検査結果が届き、そこでも副鼻腔炎を指摘されたので、CTでもMRIでもとなると重い腰もあがりましたよ。。
地域で一番大きい医療センターなので予約もなかなか取れず、2週間先。画像データを持って行ったら詳細な説明が受けられ、追加情報として、副鼻腔と眼窩は薄い骨でつながっているので膿の圧が高まったら失明の可能性にも無きにしも非ずという話も聞けたのでその場で入院を決定。その日のうちに(2回受ける必要がある説明と検査を兼ねた)入院サポートを実施。全部で2時間ちょい。この日の昼に、インフルエンザの予防接種予定を入れていたのだけど間に合わなかったなぁ。時間休を長めにとっておいてよかった。でもね、自覚症状が全くないのよ。なので話を聞いていても、へぇーそうなんだっていう他人事な感じ。
入院サポート2回目(手術2週間前)でようやく執刀医との画像分析による面談。診察がなくてびっくり。当初左側だけの予定だったけど、右側の奥も閉塞していることがわかり、どうしますか?というから、どっちがおすすめですか?って聞いたら手術時に身体への負担を考えると両方同時がおすすめというのでそちらに。どうやら手術内容を決定するための面談だったらしい。
片方から両方へおすすめする理由は? → 頭の中で騒音を伴う大きな道路工事をするようなものなので一度に済むから身体への負担が少ない。たしかに。障害物(ポリープ)で膿が交通渋滞しているのを道路整備して流れをよくする手術なので納得。騒音がすごいから全身麻酔なのか、、、。コワッ
片方から両方にすることにより大変なことは? → 両方に鼻栓をするので、口呼吸での生活が2-3日続きます。 まぁそりゃそうだよね。でも口呼吸にがてなんだよな。のどが痛くなるし。
というわけで、手術と入院に向かって粛々と仕事をこなす日々でした。気候もちょうど過ごしやすい時期だったので、イベントも目白押し。たくさんの方と会って気がまぎれたのはとってもよかった!ありがとう友人たち。退院後も自分ご褒美をいろいろ手配したしで、いよいよ手術!
入院1日目 午前中の入院と入院治療計画の説明とシャワー
入院2日目(手術日)
昼過ぎの手術なので、朝食後から点滴。12:55、6番手術室に入室。執刀医の先生は二つの大型液晶スクリーンの画像データでイメトレ中だった。直接の診察はなくてもその姿勢がちょっと好感持てたので心にメモ。手術室の番号も私のラッキーナンバーだしね、言を担ぎながらいよいよ手術台へ。酸素吸入マスクを装着し、麻酔薬は点滴で。落ちるのは一瞬。16時過ぎに終わったらしく声をかけられたけど朦朧としてて次に気が付いたのが病室で17時。尿意たまらずおまるを用意してもらったり、酸素吸入器がとれたので軽めの夕食を出してもらうも、目は食べたがっているのにのどを通らず。鼻呼吸ができないのと気管挿管してた影響かも?血中酸素濃度を計られながら抗生剤を点滴で。血栓を防ぐための足のマッサージバンドは気持ちよかったけど、全体的に苦しくてしんどい。
術後1日目(入院3日目)
深夜は点滴の影響で1時間半ごとにトイレ。口呼吸なのでひりつくようなのどの痛みで寝ていられない。口腔内のしびれと軽い吐き気もあり、温度と食感しかわからない味のない食事なのでのどを通らず、飴を買っておいてよかった。手術前に予備で買っておいた2Lの水もなくなった。夜で点滴による抗生剤投与は終了。針はまだあってもつながれてないだけで精神的にもラク。微熱と頭痛が続き綿球の交換をしたりすると手術したんだなぁと思うなど。
術後2日目(入院4日目)
耳鼻科スタッフ医による副鼻腔に詰めてあったガーゼの除去と吸引による清掃あり。耳鼻科医でチームが組まれているらしく、執刀医とは回診時にちょっと話す程度。退院の意思の確認あり。食べられるようになると点滴はしなくていいらしいのでがんばって食べる。牛乳の塩みがこんなにありがたいことはなかったなぁ。白飯は100g(規定の半量)に変更してもらったので、夕食で術後初めて完食。検温は37.4℃から36.7℃に。
術後3日目(入院5日目:退院)
朝の検温で37.1℃だったけどそのまま退院できる様子。同室の人たちの入れ替わりの様子から9時半~10時ごろと把握していたので手続きが遅れていてもサクサクと退院。なお身体は微熱と頭痛でだるい。公共交通機関が運んでくれるし最寄駅から家が近いのがなによりありがたし。これより自宅療養のターンへ。この日は鼻洗浄に挑戦したりと寝たり起きたりとだらだらと過ごした。
術後4日目
日曜日なのでのんびり。午後に掃除と少し買い物にでたけどちょっとふらふらする感じ。自宅療養日としては最適かな。綿球は鮮血の赤。鼻うがいは3回、こちらも鮮血の赤いものがでた。
術後5日目
仕事を休む予定にしていてよかった。自宅療養とはこういうことか、回復しつつあるけど本調子ではない。が、電車に乗って映画を見に行ったりして社会復帰の練習。綿球の血量が激減。鼻うがいは3回、量が減り、色もくすむものが増えてきた。さぁ明日から仕事。
術後6日目(仕事復帰1日目)
朝の鼻うがいでスポンジカスのようなものが出てきたんだけど死んだポリープの組織かしら。フルで働けるつもりで出勤したけど、結局2時間早退してきた。最寄駅から職場までの徒歩15分強がしんどかったのと痛みがじわじわ出てきたため。鼻うがいで古い血が出るので早く出きってほしい。古い血…といえば、お通じの色も真っ黒なのは多分手術の影響なんだなと思い至った。体内で吸収された道路工事(手術)の残骸が排せつされているんだろう。本調子まであと一二歩っていう感じかなー。
術後7日目(仕事復帰2日目)
午後になると頭がぼんやりしたりと痛み止めが必要な感じになってくるので1時間早退。まぁ無理せずに。あまりおなかの調子がよくないのに目が欲しがって栗林の餃子(大きい)を4個も食べたら案の定下痢。手術から1週間だし、血が止まったらお酒も飲めるかも?と思って調べたら2週間まではダメってどこも書いてた。しょんぼり
術後8日目(仕事復帰3日目)
午後に鎮痛剤を飲んだらぼんやり感もなくなった。鼻うがいは一日3回から2回目へ。一昨日あたりからおなかがユルイ。便の色が確認できないんだけど、まだちょっと黒いかな。
術後9日目(仕事復帰4日目)
朝の鼻うがいで直径7ミリ程度のスポンジカスのようなものがでてびっくり。2回目。綿球につく鼻からの出血がおさまってきたようだけど、痰に血が混ざることが増えた。血の混ざる鼻水は昨日から右側だけになった。昼食後の鎮痛剤はまだ欠かせない感じ。
術後10日目 土曜日なのでまったり。
朝の鼻うがいで、古い血の出血が続いていた右鼻腔から小さじ1/2量の古い血の塊がでてきた。袋に包まれてる感じ。これでできってるといいな。
術後11日目 日曜日
昨日に引き続き、午後は鎮痛剤を飲んだ方がいい感じ。患部ではなく頭痛で。単に、前日のカスのようなもの直径3ミリ程度のものがまざってた。右側からの古い血が少量だけど続いている。はやくすっきりしないかな。
術後12日目 月曜日
通常通りの仕事、鎮痛剤を忘れたら午後はちょっとぼんやり。右側から少量の黒い血がでているのか朝は痰に絡んで出てくる感じ。鼻うがいでも右側からだけ少し出る。これはこのまましばらく続くのかもしれない。
術後13日目 火曜日
起きると痰に古い血が混ざってる。朝の鼻うがいで、細長い袋状の(?)黒い血の塊が出た。今回で2回目。昼は鎮痛剤があってよかった。夜の鼻うがいでは血がほとんど出なかった。あとは明日の朝かなぁ。寝ている間にやはり降りてくる感じがするし。
術後14日目 水曜日
痰には少し血が混ざるけど、朝夕の鼻うがいでも古い血っぽいものは見当たらず、よくなってきたか?とおもいきや…
術後15日絵 術後初めての外来診察日
朝から鼻うがいでも血のカスが出たり…、まぁ診察日だから聞いてみるか。
細胞診断の結果、左はアスペルギルス系のカビが原因。右は10年以上前からの副鼻腔炎を繰り返した膿がたまっていたらしい。そのせいで骨が分厚くなり形までかわっていたと。
吸引と清掃と消毒などの処置をして終了。鼻腔内をカメラでみせてもらったけど、ぐちゃぐちゃ。これは引き続き鼻うがいをつづけないと絶対だめそうだなぁ。環境が元に戻るまで2~3か月はかかるとのことで、次回診察は(年末年始を挟むので)3週間後。病理検査の結果はかかりつけ医に郵送してくれるんだそうで、見通しが立ったところでまずは一区切り。
昨年のかかりつけ医の診療見立てで入院期間が1~2週間と言われたのは、完治するまでっていうことだったのかもなぁ。慎重派の先生だし。たしかに、元通り復調するまでにはそのぐらいかかるのかもしれない。手術した病院は地域の救急病院なので入院中も出入りが激しくバタバタしていて落ち着かないことこの上ない。急性期以外は自宅療養が基本なんだろう。ともあれ手術後は外来診療と自宅での治療になるので、しばらくは様子見だな。術後最初の診察が2週間後っていうのにもびっくり。
左右それぞれどんな手術だったのか診療記録から拾ってみたけど、これはやってよかったって言われるやつかな。
内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(副鼻腔2つを開放)
内視鏡下鼻・副鼻腔手術IV型(副鼻腔全てを開放)
過去を振り返ると前兆は2020年12月30日からすでにあったらしく、その年の年末にめまいで仕事を休んだがそれっぽい。この時に診てもらった脳神経外科で、ハナクリーンEXでの鼻うがいを指示されたけど、納得のいく説明が得られなかったので年明け早々いつもの耳鼻科に行って、薬を処方してもらい、それっきりにしてた。
それ以前に、副鼻腔炎で症状が悪化しなかったのは定期的に耳鼻科で吸引してもらってからなのかもなぁ。通勤経路からちょっと足を延ばすだけで腕のいい先生がいたのもある。先生が怖いからかいつも空いていたんだけどね。定期的に通っていればよかったんだろうか。
再発の可能性は低そうだし、今後はどうするか、まずは退院後の診察を受けてからかな。と思ってたら、鼻茸の再発率は6年後で50%っていうのを見つけてしまいショック…。今回の手術も鼻茸があったからなんだよねぇ。うううむ。悩ましい。
日帰り手術をやってくれる病院もあるけど、結局それって、入院しない分は自宅療養なわけですよね…?術後の粘膜が落ち着くまで3か月ぐらいかかるらしいので、機会があったらまた先生に聞いてみよう。