知り合いの経営する喫茶店のフードの撮影依頼を幾らか受けている。物撮りはバチっと決め打って勝負に勝たないといけない気がして、まだあまり得意ではない。確実に人や商売の役には立つんだけどな。合間に自分好みの画が撮れると嬉しい。宣材にはならないだろうけど、と思いつつ納品物に何枚か滑り込ませる。
こういうバロックな光が一番いいんだって。
写真は光景と偶然を世界から借りているだけだから、撮影者は何もえらくない。次もまた同じようにお借りできますように、と念をこめて丁寧にレタッチをする。そうすると満足した写真の魂は天上に帰り、再び良い肉体を携えて人の世界を訪れてくれるのだ。