映画はそこそこの数見ているが、映画館で見る映画というのは、幼少期のドラえもんやハリポタを最後にほぼなかったように思う。今では配信サイトで見るのが主流だろうし、一番映画を見ていた時代は映像の研究が目的だったので、一時停止や巻き戻しができないとどうしようもなかったのだ。
だが、少し前に友人からスラムダンクを見に行くよう誘われ、十何年ぶりくらいだろうか?久々に映画館に映画を見に行った。もちろん面白かった。
その日から私の中で映画館で映画を見るという行為が思いのほかぴたりとはまった。ライブやイベントも一人で参戦するおひとり様を貫いてきたが、映画は本当に一人で過ごす時間として良質であった。
スラムダンクを見終わってしばらくしてから、大好きな小説の「窓際のトットちゃん」が映画化した。少し悩んだのだが、何となく有休を取って、朝いちばんに見に行った。大きなスクリーンの中に幼い子供の時生きていた鮮やかな世界が広がっていて、とても良かった。あの映画をスクリーンで見れたのは本当に幸運だったと思う。いつもの私なら結局映画館に足を運ばなかっただろう。
そして、窓際のトットちゃんを見た帰り道、映画館の中で「ハイキュー」の映画がもうすぐ上映されると知った。
今日はハイキューを見に行った。ネットでチケットを取って、ちょっと遅刻しかけながら、慌てて映画館に入って、大好きな漫画の映画を見た。
やっぱり面白かった。
何度も言うが、私は出不精だ。とにかく外には極力出たくないし、コンビニに入るにも心構えが必要な人だ。けれど、映画館を楽しめている。本当にただ映画をみるだけで、グッズなどを買うわけでも寄り道するわけでもないのだけれど、二時間くらいを座って、映像を見ながら過ごすことを楽しんでいる。
度々、主人公が映画が好きな小説や漫画を読むことがあった。主人公たちは時に生活を切りつめても映画館に足を運んで映画を見ていた。その感覚が分からないなりに「心が豊かなんだろうな」とぼんやり理解していたのだが、今なら少しだけ分かるきがする。
会社ではまだまだ若造のくくりだが、新しく入社した高卒の子たちから見たら大分お姉さんだろう歳になって、ようやく映画館の楽しさを知った。遅いかもしれないが、私はワクワクしている。このまま人生の楽しい事の中にスクリーンで見る映画が入ればいいと思っている。
面白かったなあハイキュー。あれをスクリーンで見れてよかったなあ。
余談だが、久方ぶりに入場者特典をもらった。私の記憶に在る入場者特典なんてゴジハム君とかだったから、だいぶ驚いた。最近ようやく「映画にはパンフレットなんてものがあったな」と思い出したので、次はパンフレット買ったりしてみようかなあと思っている。