ぎゃる?

meei
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友達が、私の誕生日を祝ってくれた。

日付の変わる午前0時、LINEの通知が届く。

「おめでとう!」

こんな風にされたのが初めてだったから、それだけでうれしかった。

お昼からは遊ぶ約束をしていた。誕生日だから、という理由で遊ぶのも初めてだし、一緒に過ごす時間がプレゼントということかぁ~なんてぼんやりと、けどやはりうれしく思っていた。

爆速でシャワーを浴び、ヘアアイロンで髪は内巻きストレートに。昨日買ってきたばかりの着圧ストッキングがきつすぎて断念、60デニールのタイツをはく。地元の友達と買った高いヘアピンをはさみ、お姉ちゃんからもらったリップをつけて完成だ!!

私にしてはかなり珍しく20分前行動。うきうきで駅に向かう。ホームで前髪の確認がてら思わず自撮り。だって今日の私がかわいいから笑!

待ち合わせの駅で、約一週間ぶりに友達に会う。お互い試験を遠方で受けてきたので、開放感と疲れと、けどやっぱり開放感の方が大きいようなそんな二人だろう。

改札近くで彼女を見つけ笑顔で駆け寄った。彼女がとってもおしゃれなので、私は彼女の私服を見るのが好きなのだが、いつもとテイストが違っていて秋らしくていい...!また私のわくわくは高まる。

「あれ、買ってきていい?」「まじめっちゃお腹空いてる」

と彼女はどら焼きを売っているお店を指さした。いいよ、と一緒に向かう。

「一個、いや、二個ください。」

お?もしかして、私にくれる、ということなんだろうか?誕生日だから...いやぁ粋だな、優しいな。まだわからないけど、注文を言い直した彼女にすごくハートを感じた。うん、まだわからないけど。

「一個あげる!」

わぁぁうれしいぃぃ...!出会って五分もしてないのになんかもう誕生日感がすごい。びっくりだ。なんというか、自分の待遇の良さに早くもびびり始めたが、あまりにも自然に、特別なことをした様子でもないので、そこにもびっくりしながら、二人のおでかけは始まったのだった。