潔く負けを認めよう、私は2010年代に感性を取り残されたゾンビなのだ。結局エモーションを感じる音楽は自分が10代前半に聴いていた音楽だけ。そんなゾンビの大好きな音楽を紹介していこうという時代遅れコーナーです。ただ、熱量だけは高いので、熱量が高い文書が好きな人は読んでくれよな!
山田亮一という男
https://twitter.com/buzzmothersymd
この男を知っているか?超絶技巧で背面ギターをかき鳴らす山田亮一という男を。
時は2010年から明けて2011年、https://rockinon.com/quick/cdj1011/detail/45957
カウントダウンジャパンのクイックレポートを齧り付いて読んでいた高2女子の私はハヌマーンというバンドに興味を持った。
そしてyoutubeの動画を見てみた。スペシャ、まじでありがとう
なんじゃこのゴリっとしたベースって思った。本当に3人かよ?え?まじ?と思うような音の厚み。劈くようなファジーなギター。
めっちゃ大学生揶揄されてるやんけ〜〜〜 この世界観何〜〜ってか超かっこよくない???とめちゃくちゃ興味を持ったのであった。そして次
切迫感のあるドラミング、尖った音で切り裂いていくギター、ゴリゴリのベース。そーうだーパチンコに行こ!って何つう歌詞よ!
”苛立つ常連尻目にして 一見さんが得手してフィーバー インターカムの邪推に幻滅「この後、春でも買うんかいね」”
”CR人間模様 ABOで片付く人格”
なんやねんこれ!パチンコにも行ったことなければ(15年経った今も行ったことないやそういや)何をするんかもよくわかってないわたしはまだ見ぬ世界がどう広がっているのかとワクワクした。大人な世界が垣間見えた気がした
そしてハヌマーンをリアルタイムで追っていこうと心に決めたある日、邦楽カテゴリのとあるスレが嫌な意味で盛り上がっていた(ROM専のねらーだった)
その数週間後、理由もわからんので詳細は書かないけどハヌマーンは活動を休止してしまった。めっちゃすきになったバンドだったのにすごく悲しかったと記憶している。
活動は休止していたものの、新アルバムは発売されることになった。
2011年6月8日リリース REGRESSIVE ROCK
オフィシャルサイトで限定2000枚で販売されたCDらしい。そして現物を手に入れていた高3の私!今はサブスク解禁してるから聞けるんだけどね、数年前までは聴けなかったのよ。(今は手放してしまってもうない。集めていたCD類、売らなきゃよかったわまじで)
どの曲も山田節が聴いていてめちゃよかった。今はサブスクで聴けるからね、聴いてみて。アパルトの中の恋人達の歌詞、全てが生々しくて、虚しさがとってもリアルですごーくしんどかった。それなのに曲が軽快で。とっても大好きな一曲。ポストワールドもすごい好きで”虚空を怒鳴ってる老人と 聞こえないふりの観光客と 読んで字の如く広告塔と 貸し春屋の招き猫の声”
このピリッとした空気感がすごくわかるな〜いいな怖いな〜リアルな描写やな〜となった。天才!!!!!!!!そう思いながら毎日このアルバムを聴いていた。
そのアルバムの発売翌年、2012年8月にハヌマーンは解散。
そして私自身はテキトーに大学に滑り込むことができて、邦ロック系のサークルに入ったのだが、同じくハヌマーン教を信仰している同級生に「バズマザーズ」を教えてもらった。
山田亮一がハヌマーンの活動休止後に始めたバンドだ。そして、バズマザーズのライブで初めて山田亮一のギターを浴びることができた。
Disc Harassmentを聴いて、カッコ良すぎて人格を乗っ取られている時期があった。笑 自分がツイッターに呟くことがちょっと山田亮一みを帯びるというかなんというか。笑
めちゃくちゃエモいメロディーで大好き。
そして月日は流れ、山田亮一自体が活動休止していたり。
しかし2024年、彼がまたミュージシャンとして活動していくこととなったらしい。
ここ何年かで好きなアーティストにもう会えなくなってしまうみたいなことが多発しているので、推しは推せる時に推せ、精神をもってライブに馳せ参じたいと思っている。新しいバンド組めるといいね。本当に応援している!
あなたのひねくれていて、そして聴いた後に虚無が襲ってくるそんな最高の歌詞と、頭をジャックして離れなくなる音楽をまた聴かせてくれ。