これまで、一年の振り返りというのは書いたことがなかった。
平日は仕事しかしてないし、土日は寝てるだけ。振り返るほどのイベントもなければ、友人とこういう話をしたという記憶もない。実家には3年くらいまともに帰ってないし、転勤がきっかけで大好きになった第二の故郷にもあまり足を運ばなくなった。
最近、久しぶりに飛行機に乗って東京に行った。半年ぶりに会って話した友人が「悩んでる時期の日記ほど後で読み返すと面白くて、自分では価値のない日常と思ってることでも、日記にするといずれ価値がつくんだ」と話していた。バーという静かな職場で私以上に代わり映えのない日常を過ごし、結局福岡にきてから半年で関東に帰ってしまった彼の言葉に絆され、毎日書くほどの気力はないけど、1年に1回くらいは今思っていることを無理矢理にでも書き出してみるのもいいかもしれないなと思った。
会社の上場とそれによる変化
今年、勤めている会社が上場した。上場を目指すという発表を聞いてから、非常に短期間での上場達成だった。とても誇らしく、上場の瞬間に立ち会えたことは非常に素晴らしい経験だ。
人混みがきらいなので、東京で開かれた上場記念パーティには参加しなかった。運用作業の多い案件に従事していた事もあって、プロジェクトメンバーのだれかは福岡にいたほうがいいだろうという考えも大きかった。(実際、その判断は正しかった)。人が少ないオフィスに、チームメンバーがお子さんを遊びに来てくれたので、一緒に遊んだ。日本橋でシャンパンを飲むより、そっちのほうが断然たのしかった。
上場して、個人の働き方で変わったことは特にないが、会社的には色々とスムーズにことが運ぶことは多くなったようだ。採用的にも非常に優秀なメンバーが増えているようにも感じる。すでに業界で名のしれたメンバーのコネクションで仕事の幅も広がり、会社的にも色々な新しい経験ができており、優秀なメンバーひとりがジョインするだけで、会社はこんなに変わるんだ!と強く実感した。
一方で、会社に話したことのないメンバーや、すれ違っても会釈をするだけの人が増えた。チームリーダーとして、チームや部門を超えた横のつながりは持たなければいけないが、自身のコミュニケーション能力のキャパを超えつつあると、最近はよく感じている。
チームリーダーの役割とリーダーシップについて考えた
今年からは、自身の役割が一つ増えることになった。
弊社のチームは、俗にいうフラットな構造をもつ。チームリーダーと言っても、メンバーの上司になるわけではない。必ずしも同じ案件に従事するというわけでもなく、あくまで案件や個人目標を管理するための1グループでしかない。礼儀とリスペクトを持ちながらも、基本的にはフラットに、くだけた付き合いをしている。
ただし、チームリーダーには役職手当が存在する。だから、その分の働きをしなければならない。では、チームリーダーの役割はなにかを考えると、ありきたりになるが「メンバーの本質的な成長、成功にコミットする」に尽きると思う。
この半年、メンバーの半期目標の整理やリソース・売上の調整など、色々とやってきてはいたが、それは「リソースが空いてるから埋める」というような外側からメンバーを駒として動かしていただけであって、メンバーの本質について向き合ってきたことはなかった気がする。このままではやがて作業として単純化して、私の存在価値はなくなってしまうだろう。
今後は、メンバーの内面に自身が作用して行かなければいけないと思っているが、自分にそれができるだろうかという思いは依然として強くある。(まったく以ておこがましい考えなので)
お笑いを嗜む
福岡の劇場
今年から、PayPayドーム近くにある吉本の劇場にお笑いを見に行くことが多くなった。普段テレビに出るような人気芸人を、2000円程度の金額(単独やツーマンの場合はもう少々値がはるが)で見られるのは非常に良い体験だと思う。
しっかりファンサに努めてくれるコンビもいれば、劇場にネタだけをやりに来ている感じのあるコンビもいて、テレビでネタや平場だけを見ていては決して見られない芸人の「素」みたいなものも、ほんの少しだけわかるような気がした。
暇な土日、当日券があればその日の気分で見に行くことができるのも良い。福岡の劇場は小さいので、席によって損をするということがない。
吉本の公演情報が掲載される FANY は RSS を提供してくれていないので、スクレイピングで定期的に公演情報を取得する Bot も作った。作った直後に FANY アプリがリリースされたので、使うことはなくなったが。
チンチロ武道館
12月は日本武道館で粗品が主催するお笑いライブに参加するため、平日、東京に向かった。
弊社はフルフレックスかつリモート勤務がOKの会社なので、有給を取らずともコワーキングなどに入れば勤務ができる。普段、社員は x-nihonbashi という超良さげなコワーキングが無料で利用できるが、年末で何かしらのイベントがあったのか、ちょうど私の遠征日に限って利用ができなかった。仕方なく赤坂の安いコワーキングに入ったが、予備校の自習室を思い出して嫌な気持ちになった。
当のイベントはというと、人生で一番と言っても過言ではないほどに笑った。チンチロという完全に運任せのギャンブルを主軸にライブを展開していくのだが、なぜか要所要所で凄まじい出来事が起こる。賽を振るまえに何かのフリを仕掛けると、(運の要素に依存しきっているにも関わらず)なぜかしっかりとオチる。奇跡としか言いようがない。
今後 Youtube などでも公開されると思うので、「チンチロ武道館」はぜひ見てほしい。
「福岡に住むこと」について考えることが多くなった
最近は、福岡をでたいという考えが日に日に強くなってきている。(転職を考えているということで一切ない)
福岡は住みやすい。これは間違いない。「地方に住む」には少なからず相性が必要になると思うが、福岡市についてはこれの影響が限りなく小さく済む。福岡市の中に「オフィス街」「繁華街」「ベッドタウン」「自然」が全て揃っていて、電車に20分揺られればもう田園風景が広がる「郊外」だ。選択肢がとても広い。
住みやすい街から移住してきたという流れも良くなかっただろう。東京に住むことに嫌気が差したとき、福岡に住むことに魅力を感じるのは非常にわかる。自分にはそれがない。
安定を求めない
そもそもの人生設計として、基本的にリスクを取ることを考えている。現金は貯えないし、大学も国立文系ではなく芸術系を選んだし、なにより第二の故郷と言えるほど大好きだった場所を離れてまで福岡に移住(転職)した。
家庭を持たない自分が一地方に縛られる理由は特にないし、いろんな土地を転々と移り住むような生活に憧れがある。前職の出張三昧で「住めば都」を体感しているからこそ、いろんな地方に自分の故郷を作りたいという思いがある。
犬を飼う生活
ベイブ という豚が可愛いだけの映画を幼少期に見てからというもの、ボーダーコリーという犬種が大好きになり、いずれ犬を飼うことが私の夢のひとつになった。
ボーダーコリーは非常に運動能力が高い犬種で、頭も非常に良い(犬の中で一番とも言われている)。そのため、環境によっては非常に大きなストレスを抱えさせてしまう。自然が豊かで運動ができる地域にすまなければならないし、住む家もある程度広くなければいけない。
結婚は自身の性格上難しいと思っているので、人ひとり犬いっぴきで生きていくことを考えれば、色々なことを準備・検討していかなければならない。例えば、私が病気にかかってしまったとき、散歩や世話を頼れる人がいないというのは困る。これは、今後住む場所に大きく依存する問題なので、しっかりと検討をしなければいけない。
とりあえず、2025年までには福岡は出ると思います。長野に住みたいので、長野支社できないかな。
2024年の抱負
本をたくさん読む
弊社の副社長の話を聞いていたりすると、教養に富んだ人というのはとても魅力的にみえる。2023年も技術書は継続的に読んでいたが、ある程度乱雑にいろんなジャンルを読むことが大事だなと強く感じる。
(教養の)読書を楽しんだり、しっかりインプットするためには、共感や腑に落ちる感覚が必要だ。難しすぎる本は面白くないが、自分の中にレセプターがないことが原因で元来面白い本を読めていないのはなんとも勿体ない。適切な順番でたくさんの本を読む努力が必要になると考えている。
特にリーダーシップとかいう自分には生来的に持ち合わせていないと思われる素質についても、インプットをしっかりと咀嚼して「自分の中で回答(考え)を持つ」ことができるくらいになっていたい。
人付き合いを増やす
最近、仕事の幅が広がったことに付随して、「人付き合い」がもたらすメリットみたいなものを如実に感じている。外部発信やアウトプットを増やして、同じ業界で働く知人を増やしていきたい。
私は人混みや居場所が固定されていない空間が嫌いだし、面と面をむかいあっての会話が下手なので、当然人付き合いは苦手だ。人付き合いが苦手だからいまの仕事を選んだというのに、蓋を開けてみれば人付き合いができないと非常に不利な業界で仕事をしている。前職はクローズドすぎる環境がいやでやめてしまったが、今はオープンすぎて苦痛が多い。
ただし、(種類にもよるが)苦痛が多い環境を望んでいないわけではない。解決すべき課題が多い日常は非常に刺激的だし、リスクを取る人生設計にも沿っている。
今の苦痛は経験不足に因るものが多いと考えている。1年やってみて、もしだめだったら、根本的に「合ってない」ということもわかるだろう。来年の年末にでも答え合わせをしてみたい。
お酒の量を減らす
この夏くらいに、ブラックニッカの 2.7L ボトルがとても安い事に気づいた。ロックやストレートでは飲めたものではないが、炭酸で割るとしっかりと美味しい。最近は、ウイスキーと炭酸を 1:1 で飲むので、1ヶ月でこの 2.7L ボトルはなくなってしまう。
また、最近ウェッジウッドのタンブラーを手に入れた(半年くらい放置してた結婚式の引出物に入ってた)ので、高くてなかなか飲めなかったボトルをロックでも飲むようになった。本を読みながら、葉巻と一緒に味わうと、これがまた楽しい。
このままの量で飲み続けると、いずれ体を壊すことは目に見えているが、お酒を減らす事はできないので、早く「お酒はあきた。もういいや」って思えるくらい、2024年もいっぱい飲みたいと思います。
それでは、良いお年を。さようなら。