2024/1/22

meme_letter
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今日はいくつか書こうと思っていたことがあったが(私は思った以上に頑固であること、7階から地下2階まで一気に降りるエレベーターの浮遊感を楽しんだこと、仕事以外のことが考えられなくなっていること)寝る前に読んでいた『須賀敦子の手紙』という本によって全てが吹き飛んでしまった。

この本は先日友人と青山の本屋に行った時に、タブッキの本があったので、彼の本を好んで訳していた須賀敦子の話をしていたら、店主の方に教えてもらったものだった。

須賀敦子が好きならぜひ読んでみれば、ということだったので、1ヶ月1万円という潤沢な書籍購入のための軍資金を使って手元に取り寄せたのが、先週のことだった。

須賀敦子が親しかったコーン夫妻へ認めたこの書簡集は、須賀敦子が送った手紙そのものをフルカラーで掲載している贅沢なものだった。

読み始めてみると、彼女の細密で濃厚なエッセイとは異なる、親しい友人への軽やかで気軽な日常がそこにはあった。とは言え、個人的な手紙(かつコーン夫妻側の返答の手紙は掲載されていない)ので少し退屈さを感じるところもあった。

ただ今日読んでみると、彼女が仕事に忙殺されながら自分の勉強を続けて世界の見方を拡げている様に深く心を惹きつけられた。彼女が「やっぱり私はものを書いたり読んだりそのことを人に話したりするように生まれて来た人間なのだと思いました。」という言葉に、私を何をするように生まれてきた人間なのか、目を閉じて目の前のことをなくして(なぜなら私は目の前のことに引きつけられてしまう人間だから)思いを巡らせて今夜は寝ようと思う。

追記

今週のしいたけ占いが印象深かったのでメモ。

「天秤座は「小さく、完璧に整えられた美しい世界」を見ると、自分のパワーを回復できます。」