今日は仕事に飲み込まれてしまった。会社で仕事をしていたが、そうなると相談したり、指導してもらったり、教えたり、人と話す時間が長くなってしまい、その分仕事自体は進まなくなる。頭の中に浮かんだ仕事を消化できないままに業務を終え、帰宅したら今でも頭の中に仕事が滞留している。こうなると、仕事に侵されずに自分の思考をすることが難しい。どんなことでも仕事の頭で思考してしまう。だから、今夜は今朝通勤時の電車の中で読んでいた本の一節を記すことに留めよう。この一節と同じように「私の命」を捉えている。「ぼくはヘンデルを友だちに持ちたいとは思わない。大天使たちの朝の合唱なんてまっぴらだ。街がはこんできてくれたもの、なんの教訓も残さずに、ぼくらの命同様、きれいさっぱり消えるもの、それさえあれば充分なのだ。」アントニオ・タブッキ『レクイエム』はじめに より