2024/2/4

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今日は諏訪から帰り、会社の後輩のお誘いで、初めて宝塚歌劇団の舞台を見に行った。

後輩のご厚意で双眼鏡を貸していただき、2階席からでもよく見える演者の表情を目で追いながら、名前も知らない一人の人に目が惹きつけられていくことを感じた。ハスキーな声と、美しい男のひとらしい顔立ちが印象に残った。私は男の人らしい女のひとや、女のひとらしい男のひとのように、対極が入り混じった間に生まれる美しさに惹かれるのだと思った。

幕間で後輩にその方の名前を尋ねると、今回の舞台で退団される方ということを知った。この舞台上の一瞬を、瞬く間に消えてしまう感情を何かかたちに残したくて、一枚だけ舞台写真を買って帰った。

今回の舞台はコナン・ドイルが主人公で自分が生み出したシャーロックホームズに振り回されながらも励まされて、「自分の人生の主人は自分」という言葉を追いかけていく話であった。(一時期、ドイルはあまりのホームズの人気に、自分が想像して生み出したものなのに、ホームズが自分の主人になってしまいそうになるのだ。)物語と創作物と、そして作者の関係にて琴線に触れるものがあったのだが、今ではたまたま見つけたご贔屓(と宝塚では応援している人を呼ぶらしい)の和希そらさんの気高い美しさしか残っていないのだった。