2024/01/11

meme_letter
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今日は、OJTの先輩の最終出社日だった。

昨日は部署全体でプレゼント(後輩がプロテインを選んだ)と花束と色紙を渡したけど、この会社で1番お世話になった人であり、おそらく先輩にとったも1番お世話をした後輩であろうから、別に贈り物を用意した。

今日、その先輩が私の席の横に来て「堂本剛結婚したん?」という言葉が頭の中をぐるぐると掻き乱しながら。

本を読むひとであったので、最近一押しの漫画と、お酒が飲めないひとであったので、ブラッドオレンジジュースを、次に働く原宿の地に相応しいような柔らかでニュートラルな宇宙が描かれた洒落たラベルに巻かれた一升瓶のものを、それぞれ選んだ。

悲しい、悲しいと思っていたけど、これは祝うべきことであり、餞になるものを、と思って選んだ品たちを、先輩は驚きながら喜んでくれた。

先輩が明日からいないという実感はないが、この平静さ、あるいは、さらっとした手触りの冷たさが、先輩が私に教えてくれたものだと思う。どんな出来事からも自身から一定の距離を取り、自身の内を乱されないこと。

堂本剛というひとは、その冷たさとは逆の温かさがあると言えるかもしれない。それは万人に等しく与えられるものであり、かつ、私だけに与えられていると思える唯一性のある距離のなさ、肌が触れ合って生まれる温かさであった。

それが、結婚によって、理が崩れてしまったのだった。結婚というのは唯一の相手と共に、二人で行うものだから。そして、その"二人"組として活動してきたのがKinKi Kidsであった。その二人の理もまた崩れてしまったように思う。理が崩れた世界はなくなり、今はもう別の世界線にいるのだと感じる。パラダイムはシフトし、今、私はほどよい冷たさを手に入れたように思う。

堂本剛の結婚について書くつもりはなかったのだが、あまりにも不思議な感覚であったので記した。自分の残酷さを垣間見てしまったような心持ちである。