「AI 時代だからこそ学ぶべき PHP の基礎」というタイトルで登壇してきました

memory
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公開:2025/11/10

2025/11/8 に催された PHP カンファレンス福岡 2025 にて「AI 時代だからこそ学ぶべき PHP の基礎」というタイトルで登壇しました。

AI スタートアップの CTO として,活動している最中でこのようなプレゼンテーション資料を作ったのは,ある種自身の取り組みへのアンチテーゼでもあり,プログラミングが楽しかったあの頃の時間を忘れてはいけない,という私にとっての裏テーマでもありました。

「情報をシャワーのように浴びる」という比喩が使われる現代ですが,そういった数ある情報の中で,レコメンデーション機能も発達し自分に都合の良い情報だけが目にすることが多いなと感じます。

ショート動画なんかもそうですが,何ら考えることなく見れてしまうコンテンツが増えてきました。AI から与えられる情報もそれに近いように感じます。

従来までは,情報は自分で取りに行く必要があったわけです。その情報を得るには,ノイズをくぐり抜けながら獲得する必要があったわけですが,今はただひたすら知の高速道路を走っているかのようです。

高速道路だけを走り続けると「へぇここ工業施設立つんだ」「こんなところに◯◯ってお店が。美味しそう」といったノイズまで手に入ることはありません。

プログラミングの世界も同じです。ノイズがあったからこそ私は低レイヤーに対して興味が湧き,PHP で JVM を作ったり RubyVM を作ることに楽しさに,そのプログラミングという行為に快楽を感じているわけです。

私たちは現代の情報における需要と供給のバランスが大きく崩れた,供給過多の世界で,自分が必要としている需要を言語化し,必要な情報を集められるか,そういったある種の「技術」が必要になってくると考えています。

今私たちはシンギュラリティの間にいて,学んできたことによって,なんとか客観的に AI のアウトプットを評価できます。

しかし,時間が進むに連れて私たちが学んできた,あるいは築いてきたことに価値の深みはなくなり,やがて一種のショート動画のように流れるコンテンツと化すかもしれません。

そうなったとき私たちは思考が停止してしまうことになります。とすると,何が正しいのか何が間違っているのか,そういった考える・判断する力が衰えていくことになってしまいます。

「26世紀青年」のような世界になってしまうことに現実味を帯びてしまうかもしれませんね。

AI 技術が発達しているのに,AI の価値を最大限に引き出せていないのはもったいない。

AI からただただ情報を与えてもらうのではなく,価値の深い情報に接触し続けるためにも,そしてAI という奏者の力を最大限に引き伸ばすための,優れた指揮者であり,優れた識者であり続けるためにも,尽力を怠らないようにしなければいけないな,という(自戒)ポエムでした。


そして,PHP カンファレンス福岡は 10 周年という節目で幕を閉じるとのことで,これは絶対に行かなきゃいけないなと思った中,登壇できたのは私の中でも一つやりきった感があります。

近頃はもっぱら PHP を書いていないのですが,いや,むしろ(プロンプト含めて)日本語しか書いていないわけですが,それでもあの,コミュニティに思いを馳せると,今 PHP 書いているかなんて,些細な問題だとさえ思えます。

私自身が今ここにいるのも,交友関係が広がったのも,様々な教えを請うてくれたのもコミュニティの皆さんのお陰でした。

幕を閉じるその瞬間に携われたことに,悲喜交交としていますが,大きく私が受けた恩恵が,登壇という形でコミュニティへの還元へと繋がり,そしてまた次の世代の方への感動に繋がることを切に願うばかりです。

関係者の皆様ありがとうございました。

そして,本当に 10 年間お疲れ様でした。


※ この文章は AI によるサポートを受けていません。