5/25日記 エドワード・ゴーリーを巡る旅

みや
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佐倉市立美術館の『エドワード・ゴーリーを巡る旅』に行ってきた。

ゴーリーの絵本は『うろんな客』『ギャシュリークラムのちびっ子たち』など何冊かは読んだことがあるけど、詳しいわけではなく。

絵本の原画は印刷する時と同じサイズで描かれていて、小さめのサイズながら緻密に描き込まれた原画を見ていると絵の中に吸い込まれそうな心地になる。特に、最初に展示されている『不幸な子供』のお屋敷の室内の描き込みは本当にすごかった…。あまりにも細かすぎて製作後に5年ほど活動を休むことになったと書いてあった。背景にちっちゃなトカゲのような怪物が隠れている遊び心にクスッとする。

気に入った作品

  • 『音叉』嫌われ者の不幸な少女と海の妖怪が出会い、そして少女の周りの人々に悲劇が…というゴーリーの作品の中では少し異色のストーリー。少女の身の上話を聞いてる妖怪の「へえ〜」みたいな人畜無害そうな顔がかわいい。

  • 『ドラキュラ トイシアター』描き込みがすげーー!!!ゴシックホラーな雰囲気ながらもそこかしこにコウモリがあしらわれていてかわいい。ゴーリーの作品の中ではかなり大きめのサイズの原画があって見応えがあった。

    『ドラキュラ』のバレエに携わったのちに作られた絵本で、ページを切り取って組み立てると舞台装置を再現できる仕掛け絵本だったらしい。なんてお洒落…!

  • アメリカのTV番組『ミステリー!』のオープニングアニメーション。ゴーリーらしい不気味な世界観だけど、音楽と動きが加わるとお洒落でユーモラスな面の印象が強まる気がする。すごく好きな感じだった。ちょっとティムバートンとか『ルビー・グルーム』っぽい。

  • 『蒼い時』普通にかわいい。犬。ボートに乗ってる絵でオールが空に浮かんでるのがなんとなく好き。

  • 『失敬な召喚』悪魔に蹴られたスクィル嬢の迷惑そうな表情が好きすぎる

少年時代や青年時代の作品も少し見られて、あのスタイルになるまでの過程が興味深かった。猫ちゃんの絵がかわいい。

ミュージアムショップでポストカードやクリアファイルの他に、展示にもあったタロットカード『ファントッド・パック』を購入した。何を占っても必ず悪い結果になるそうな…。コンセプトが捻くれすぎでエドワード・ゴーリーすぎる。


一階のカフェでベイクドチーズケーキと紅茶をいただいた。

そこまで混雑してなくて、じっくり見られて良かったな〜。外にも『不幸な子供』の女の子がいた。


美術館の隣、というかガレージには「ガレージライブラリー」というスペースがあった。市の図書館の蔵書以外にも地域の人が置いて行った本も読めるらしい。素敵な空間だった。

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