今年最初の映画はセリーヌ・シアマ監督の「秘密の森の、その向こう」(2021年)にしました。
2024年1月3日(水)鑑賞。
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すごく好きな題材、空気感だった。
ふたりの女の子の出会い、子供の不思議な体験、過去と未来が入り混じりつながる、静かな室内、美しく寂しい秋の森……。
ネリーの体験が「きっと夢だったのかも」みたいにぼやかされないのも良いなあと思った。
ネリーが8歳のマリオンにあなたの娘だと伝えるシーンからずっと、理由はうまく言葉にできないけど何度も涙が出た。シアマ監督の前作「燃ゆる女の肖像」もすごく好きな作品なのに全然言語化できなかった……。
おばあちゃんを失った悲しみ、空っぽになっていくおばあちゃんの家、出ていってしまったママ、心がバラバラの家族、未来への不安・戸惑い。
それを全部抱えたまま、ネリーとマリオンが無邪気に笑い合う様子に涙が出た。
友達としてお別れするふたり、帰ってきたママを「マリオン」と呼んでもう一度抱き合うラスト。前作も今作も締めくくりのシーンがうますぎる、ものすごく好き。
ふたりがやってたお芝居、8歳にしては(?)割とハードなストーリーで困惑しつつちょっと笑っちゃった。「あなたと私の赤ちゃんよ」のとこに何となく含みを感じたり……。
「思い出のマーニー」や「君たちはどう生きるか」と共通する部分もあった。三作とも好き。
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もうちょっと噛み締めないとわからないけど、マイオールタイムベストに入りそうなくらい好きだった。
今のところ「彼の見つめる先に」「パディントン2」「ウルフウォーカー」「秘密の森の、その向こう」の4本。
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