超獄楽

網庭
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今年はお盆休みが飛び石なのであまり長期休み感がなく、ただだらだら過ごしている。

Cupheadの鳥獄事件のステージが全然クリアできず、四苦八苦している間にこんな時間になってしまった。

Cupheadはボス戦がメインのゲームで、ステージを選択したらいきなりボスが出てくるのだが、一体のボスにつきいくつかの形態がある。

鳥獄事件は飛行機に乗ってシューティング式でボスに攻撃し、ボスのHPがなくなったら次の形態に変化していくのだが、最終形態だけどうしてもやっつけられない。というより攻撃の仕方が分からない。

今までの形態は基本的に画面左側に自分、右側に敵がおり、右から左へ撃たれるミサイルによって敵をダメージを与えるのだが最終形態だけ敵が画面下に横たわっているのだ。ミサイルの軌道と敵が平行になっていて攻撃ができない。

死角があるのではないかと探ってみたりもしたが見つからず、Switch liteの電池も少なくなってきたので諦めて攻略動画を見たら、なんのこともない、武器をボムに切り替えることで画面下にいる敵にも爆弾を落として攻撃ができるのだった。ボムの存在を私はすっかり忘れていた。

これは意固地になって攻略動画を見ないでいたら一生クリアできなかったかもしれない……。これでサクッとクリアだ!と再開してからクリアまでまた30分くらいかかった。合計2、3時間はかかったと思う。私は単純にゲームが下手なのである。

自分の不器用さ、要領の悪さは何もゲームに対してだけではなく、基本的にこの世の全てのことに対してこんな感じなので恐ろしい。割り切って人より数を多くこなしていくのが良いのか、できないことはさっさと諦めてどんどん新しいことをし、数少ない得意なことを見つけるのが良いのか。多分どっちも程々にやった方が良いんだろうな、なんてことを考えながら何度もリプレイした。

しっかり物語があるゲームよりもアクションゲームの方が意外とプレイしながらの考え事が捗る。考え事ではないかもしれない。脳の思いがけない領域が刺激される気がする。

少し前、私は「さめじろうのうきわ旅」というゲームアプリにハマっていた。宮下草薙の不定期ライブで草薙さんが紹介していたのがきっかけである。単純なゲームで、可愛らしい絵柄のさめのキャラクターさめじろうが画面横から出てくるうきわを垂直にジャンプして避け、うきわの穴にすっぽり着地する。うきわはどんどん堆く積み上がり、さめじろうは海を離れて雲を抜け上へ上へとジャンプし続けるのである。単純だけれども浮き輪が流れてくるタイミングは乱数で、ジャンプのタイミングを間違えると浮き輪にぶつかってゲームオーバーになってしまう。ジャンプの滞空時間をタップの長さで調節することもできる。ちょうど良いタイミングで着地ができるとコンボが溜まってより高いスコアを得られる。ジャンプする時のぴょん、という可愛らしい音と、コンボが溜まる度に高くなっていくチャリンという音が重なって鳴るのが気持ち良く、中毒になって一日何時間もプレイしていた。

長時間プレイしているうちに面白いことが起こった。何年も前に旅行などで一度きり通った道や、昔夢で見たどこかで見たようでどこでもない景色などが突然フラッシュバックしたのである。旅行の思い出や夢のストーリーではなく、何でもないような道の景色がだ。一回だけのことではなく、このゲームをある程度の時間やり続けると毎回この現象が起こった。この何らかの脳の反応も面白くて私は毎日このゲームをしていた。あまりに時間を浪費してしまうのでここ数週間はやっていないが、あれは何だったんだろう。他のゲームではこんな経験はしたことがない。不思議だ。

@meshayard
文章を書く練習