なんとなくできないことが、誰にでもあると思う。
僕の場合、トイレの掃除の仕上げに押すスタンプみたいなやつ、あれが無理。嫌いなわけではない。でも絶対に必要というふうにもとらえきれない。一応、自分でも押してみたことはある。でもうまく押せなかった。失敗の経験がくやしくて、もう二度とやりたくないって駄々こねてるだけじゃないの、と思われるかもしれないけれど、いや、そうじゃない。自分で押してみる前から苦手意識があった。なにがそんなに嫌なのさ、と我ながら疑問だ。ゲームで例えるなら、そのアクションはプログラムされていないもの、といった感じだ。トイレスタンプは描画されているし、手に持つことだってできるけど、便器の内側にそれを押す行為は用意されていない。ほんと、そんな感じ。
ホームセンターとか100均もなぜか苦手だ。必要に迫られて訪れることはあるけれど、長居できない。商品が豊富に揃っていて、必要な品以外にもたくさんの発見があって楽しいよ、ということも頭ではわかっているけど、長居は無理。無目的なのも無理。なぜか。やっぱりわからない。
嘘。ホームセンターについては思い当たるフシがある。
子供のころ、たまに行っていた巨大なホームセンターがあって、肥料とかペットコーナーとかの臭いが強烈だった。店内放送の音量もかなり大きくて、耐え難かった。その印象が遠因としていまだに作用しているのかもしれない。
と、書いてはみたものの、やっぱりそれとは違う気がする。最近のホームセンターは音も臭いもそんなに派手ではない。となるとやっぱりプログラムの問題かもしれない。特定の場所に長居できないよう組まれているのだ。
（なにを偉そうに）