卒業式

mihohoi
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3月25日(月)

いつもよりピリッとした気持ちで目覚める。でも周りを見渡すといつも通り家族たちはスヤスヤと寝息を立てていて、変わらない朝の風景が見える。

今日は小学校の卒業式で、朝からバタバタと忙しい1日が約束されている。布団で惰眠を貪りたい気持ちを抑えて、寝室から抜け出して朝ごはんを作る。15分ほどして起床してきた家族たちと共にご飯を食べる。これから息子の身支度を最優先に動かねばならない。チャチャっと片付けをし、スーツをクローゼットから引っ張り出して用意をした。息子はのんびりとご飯を食べて着替え始めた、が細身体型のためズボンの腰回りが余裕すぎてずり落ちそうである。「うらやましぃ」と言いながら、せっせとズボンのゴムを最大限に絞る。でもまだ余裕だ。ここまでくると羨ましい気持ちを超えてなんともいえない気分になった。中学校の制服セットからベルトを引っ張り出し(ベルトも大きいので、切る!)やっと腰回りが落ち着いた。将棋のネクタイもこの日のために準備をしていて、ああでもないこうでもないと結んだ。

おっ、なんかかっこいいじゃん。と褒め称え子供を送り出す。もうランドセルは背負わない。悲しい気持ちになりながら、親の支度を一気に終わらせる。あと20分もしたら家から出なければならない。化粧も着替えも途中だ。

曇りの中、学校まで歩く。少し肌寒い体育館に行き、空いている席に座る。ここから式が始まり終わるまではあっという間だった。卒業証書授与の時の息子の顔は緊張で固まりつつも、キリッとした表情で受け取っていた。ランドセルが大きすぎて「背負われてる」感じだった息子が、もうランドセルが小さくてきつそうに見えるくらいの時を小学校で過ごしてきて、友達もたくさん作ってきて、勉強も頑張り、トラブルもありつつもかけがえのない時を過ごしてきたのだなぁと思うと、感無量になった。

午後からは元保育園の仲間たちと、当時の担任の先生に挨拶に行った。6年も経つのに、暖かく迎えてくれて大変にありがたい気持ちだ。お花まで用意してくださっていて、どちらかというと私はこっちで泣きそうな気持ちになった。歩いて帰宅し、ご飯を食べて写真屋さんへ向かう。

「せっかくなので」という魔法の言葉を使いながら、何パターンも撮ってもらい、大量の写真から我が子を選んでいく。全部お気に入りに登録して全部印刷してくれないか...という気持ちが先行したが、親の目がおそらく曇っているためそう思うのだろう。

終わった後は、ご飯を食べて帰宅する。パスタを2人前食べた息子と共に3人で「疲れたねぇ」を連呼して家に着いた途端、溶けたようにグダっとした。そのあとはもう記憶にない。疲れて泥のように布団に入り、眠りについた。