送られる側

mihohoi
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3月1日(金)

明け方にふと地震で目が覚めた。時計を見ると5時半くらいだっただろうか、このまま起きようと思ったが、次の瞬間にApple Watchのアラームが鳴って二度寝をしたことに気づいた。「次の瞬間」の時間が30分だったのがタイムトラベラーになったようで趣深い。大胆に時間を旅するわけではないが、たった今、私は30分のタイムトラベルを経験したのだ。

まだ瞼が閉じたいと夢溢れる希望を出していたので、頑張って起きるためにスマホの画面を眺める。起床する勇気を出すためにはスマホの青白い光が効果的だ。布団から出たい気持ちは全くないけれど、目がさめる。

小雨が降っていたが、朝はランニングに出かけた。帰宅後は淡々と仕事を進めて、ついでに確定申告まで終わらせた。私はえらい、すごいぞと褒める。ちゃんと申告して税金まで納めた。私がちゃんと納税の義務を果たしているのだから、霞ヶ関の議員の人たちも納めてほしい。そしてその税金で、将来の子供達の為になる働きをしてくれるといい。

清々しいほどの爽快感を得たので、午後からも黙々と仕事をする。今日は小学校最後の保護者会だったのだけど、今日やらないと来週の自分の首をキュルキュルと締めてしまう案件があったので、参加を諦めた。少しだけホッとしている自分がいた。どうも集まりが苦手でごめんなさい。と、誰にでもなく謝ってみる。きっと喋った内容とほぼ同じ内容がプリントで後日配布されるであろう。最後なので、少しだけ内容が濃いとは思うものの、すっぱりした気持ちで仕事を終わらせる。

息子が帰宅してきて、今日は6年生を送る会だったと言う。今まで送る側だったので、今回が初めての送られる側だ。きっと感慨深いものがあったのだろうと、ウズウズとしながら感想を求めると「みんな思ったよりリコーダーが吹けていてびっくりした。」と6年生の発表の感想をもらった。どうやらみんな楽譜を暗譜していて、驚いたようだった。自分はどうだったのだと聞くと「まあ、誤魔化すのは上手だから。」と何事もない趣の顔をしてリコーダーをいかにも吹いています、という顔で演奏したらしいという回答をもらった。そうかそうか、君は音楽が苦手だったな。しょうがない。

お互い「まあ、それは仕方がないようね」という感想を言い合い、各々おやつをつまんで食べた。