ぱくぱく

mikipond
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寒い一日だった。私は身体のだるさが抜けず、マメ氏と外に出ずに家の中で過ごす。

離乳食でとうもろこしペーストを食べさせてみた。初めての味なので怪訝な顔はしていたがやはり特に抵抗はないらしい。これでにんじん類、葉野菜、とうもろこしと食べさせることに成功した。いたってよく食べるし、もう少ししたら豆腐でタンパク質にも挑戦しようかな。

マメ氏はいつも、離乳食の気配を感じるとバウンサーの上で脚をばたばた動かしながら喜ぶ。今日は「このあとご飯だよ」と声をかけてからいつも使っている器を見せたのだが、それで喜んだマメ氏がものを食べるときのように口をぱくぱく動かしながら笑っていて面白かった。今から何があるかちゃんとわかっているのだ。赤ん坊って賢い。

そして食べている最中、器やスプーンに手を伸ばすのでためしにスプーンを持たせてみたところ、がばりとつかみ取って口に突っ込んでいて笑った。まだうまく食べられる状態ではないし、長いものを口に突っ込むのは危ないから任せられないが、スプーンを持つこと自体にはどんどん慣れてもらってもいいかもしれない。

✳︎

BBCドラマ「コール・ザ・ミッドワイフ」を観る。舞台は1950年代のロンドン、貧困街を世話する助産師たちが主役の物語で、原作は実際に当時イーストエンドで助産活動をしていたジェニファー・ワースという人物の回想録である。戦争によって丸裸になったイギリスの貧困街では毎日のように子どもが産まれていた。まだ中絶が合法化されておらず、麻酔を使った分娩も普及しておらず、各種感染症対策も未発達なこの時代の、出産を取り巻くあらゆる政治的トピックがこのドラマでは必然的に取り上げられる。

時代背景の描き方といい、女性をめぐる問題の取り上げ方といい非常に興味深く観た。面白いのでゆっくり観ていこうと思っているが、お産のシーンがリアルで怖い。自分が産んだときのあの痛みと恐怖を思い出してしまう。

いやはや、こんなことを繰り返して繁栄してきた人類、やばい。

@mikipond
まめとき日記(豆と未樹の日々の記録)/宗岡(小池)未樹です。23年8月に生まれた子ども・マメ氏との日々のことをひっそり書いていきます。