画用紙に似た白い空 ひとひとり いてもいなくてもこんなに同じ
雨が降るほどじゃない風の湿り気が あなたの薄いまぶたをなでる
空調の音が吐息にきこえても縋ってはだめ シーツを握る
こんなにも起伏のない日にしなくても それともわざと波をたてたの?
おひさまがなくても結構まぶしいね カーテンをしめてあげるね おやすみ
もしあすが晴れていたなら伸びをして起きてきそうなほっぺ
ねえ明日雨だって やだね やだねって あなたは二度と困らないのね
ひとりだけ雨がへいきな場所にいて ずるいよ いっしょにやだねと言って
知っていた ひとひとりいなくなったとて 世界は終わりも壊れもしない
見送りのおしまいまでは耐えるから 耐えたらその後の空を割ってよ
知っている きっと私も死にはしない 怒られもしない だから嫌なの
こぼれでたあなたの最後の一息が巻雲になった世界を生きる