トルティーヤプレス

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同居人が毎月タコスパーティーがしたいと言う。

月に1回開催しようといってから、今回で開催2回目。

前回はいつやっけ。3ヶ月前とかかな。

月1やろうと思うと大変やけど、それくらいやりたいと思うほど楽しい。すごくわかる。

私はそんなに食への探究心が強い方ではない。なんならあんまり興味がない。

小さい頃から少食で、そこまで食べられる量も多くなくて。頑張って食べるとすぐにお腹が気持ち悪くなってしまう子だった。

ただ納豆ばかり食べていたことだけは覚えている。(健康)(?)

大学生になった頃には人並みの量食べられるようになったように思う。これは多分飲食のバイトを始めたから。

賄いを大急ぎで食べないといけないのと、なぜか毎回私だけちょっと多めに盛られていたから。是が非でも食べろという圧(愛)があった。気がする。

ここで私は米を飲むことを覚える。

急いで食べると満腹中枢が追いつく前に食べ終わる。不思議といつもより多い量でも食べ切ることができた。あと、本当に賄いがおいしくて大好きだった。

このバイト賄いフードファイトによって、私の胃が鍛えられ、単純に受け入れられる量が増えた。ありがたい。

中高生までは本当に食が細く、体も人より細かった。

不意に手首を掴んで引っ張ろうとした友達が、私の手首を掴んだ後二度見して、細すぎる。。。と驚愕することもあった。

今覚えばこの頃は細いことが少しだけコンプレックスだったように思える。

ただ、まだ学生の私たちは、細ければ細いほどいいという不健康な固定概念が染み渡っていたので、なんとかそこまで気にせずにこれていた。細くていいなーという声を素直に受け取って、助けられていた。

それでも街中で不健康なほど細すぎる人を見ると、これは全然良くないだろうと気づいていたし。こうなりたくないと思っていた。もしかして私もこうなってしまうのだろうか。なんならすでにこんな感じなのかもしれない。健康的な肉体に少しばかり憧れていた。

それでも食べることが苦手なのと、そこまで自分の見た目に興味がなかったので食べれる時に食べて生きていた。

今はちょっと少食の人程度になった。食べなくても生きていけるけど、一緒にいる人が食べているとやっぱり自分も食べようかと思える。

シェアハウスは私の食生活を支えてくれている。

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同居人がタコスパーティーをしたいという。

前回のタコスパーティーがよっぽど楽しかったのか、トルティーヤプレスを買ったらしい。

なんだそれはと思っていた。道具全般好きな私はトルティーヤプレスという音だけでかなり楽しそうに思えた。是非タコスパーティーをしたい。

実際使ってみるとよくできた道具だった。

タコスの中身を包んでいるあのパリパリを作るための道具。

あのパリパリはとうもろこしの粉?を水と練って、丸くして、トルティーヤプレスで挟んで、薄い丸い生地にして焼くとできる。

薄く丸く伸ばすぐらい手でもできるけど、道具を使うだけでとてもいい丸になる。すごい。ただトルティーヤプレスで挟むだけで、タコスになるための生地として生まれましたという顔になる。

一瞬でうちのリビングがタコス製造工場になった。

友達と同居人と私。これはもう店を出せるくらい美味しいタコスが完成した。本当に美味しかった。中の具材は同居人が2日前から仕込んでいた。お肉をオレンジジュースで煮込んだりしていたらしい。全てが揃って最高のタコスだった。うちの同居人は天才だなあ、と何度も頷いた。

最近もっぱら食欲がなかった私でさえ、もしゃもしゃタコスを頬張っていた。

同居人が言うには、異国料理みたいに慣れてない味は食欲が湧くらしい。

そんなこと意識したことがなかったので、あまり理解できていなかったけど本当にそうかもしれない。どんどん食べられる。

一通り食べ終わって、一息ついたところかなりの満足感。

自分の手で生み出して、手で掴んで食べる一連の流れが生きていることを思い出させるというか。そんなたいそれたことを言いたいわけじゃないんですが。私がやったことといえばホットプレートの電源をつけて、生地を焼くくらいしかしていないのに、参加するだけで、自分が生み出したような気分にさせてくれて。すごく満たされた。

手巻き寿司とかもしたいね。

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そのあと友達が持ってきたラスクを貪り、良いマッコリを啜って、塩辛を摘んで、甘酒を分けて、チャイを飲みながらケーキを食べた。今食べたいもの食べちゃおう選手権。ちょっとずつをみんなで分けるといろんな味が楽しめて最高。少食の私万歳。

よく考えると私たち3人は中学1年からの仲。その頃はまさかこんな関係になるとは想像もしていなかった。(夜うちに集まってタコス工場の同僚になるなど。)

すごいなあ。大学に入るタイミングでそれぞれが離れて、そのあとまたつながって。うんうん。うれしいことだな。これは。

私たちには途中で新しい仲間が増えた。私が大学で出会った同級生のギャル。大学を卒業する前に絶対に仲良くなりたいと意気込んでいたのだけど、なかなか近づけていなくて。

でも、縁があってこのメンバーに入ってきてくれた。

入ってきたと言うよりは、バラバラだった3人がギャルが入ってきたことで4人にまとまったような感じ。不思議な関係。

これからまた少しずつ、それぞれの生活の拠点が変わって、距離は変わっていくかもしれないけど。ずっと大切な人になりそうな予感。

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夜中0時過ぎた頃にギャルもタコスパーティーに参戦。

その頃の私たちはもうはしゃいでくたくたになっていたけど。ギャルが来るならみんなで写真を撮りたい。プリがいい。でもないから証明写真とりに行こうと言うことで、証明写真撮影が開催。

急いで近所のコンビニ前の証明写真機へ。

狭い。そりゃそうだ。ここ1人席なんだから4人は入れるのが不思議なぐらい。自分たちの体をぎゅうぎゅうに詰める。鮨詰め写真機。冬の夜なのにこうなると流石にあったかい。寒いどころの話ではない。4回撮って1枚を選ぶ。本当にプリクラみたい。1600円のプリクラ。背景はサクラピンクにした。これは宝物だなあ。とりあえずスマホケースに挟んでおこう。

帰ってギャルにもタコスを食べてもらわないと!工場再稼働して2つだけタコスを生産。

3人でギャルがタコスを食べるところを見つめて。

なんだこの空間は。愛しかない。

そのあとは、4人揃ったにも関わらず、ずっとスマホを触っていた。なんだこれは。

安心する。みんながみんなを大事にしていて。

タコスパーティー月1でしたいね。

@mimimi034mi
すぐに忘れてしまう私のためのとりとめられない生活