2024年下半期は(おそらく)仕事疲れで狂ったように(ちょいちょい登場するイマイチな翻訳にイラつきながらも)縦読み漫画を読みあさっていたので、中でも特に好印象だった作品について萌えをつらつらと。なお、なにかを書き残す際には裏取りしに行く癖があるため、殴り書き状態で公開して後から補完していく公算が高い。
結婚商売
下半期に巡り逢って一気読みをし、おそらく最も情緒をかき乱された作品。読み出した時点で本編は完結していたので、「残り話数から逆算してここでこの結末になる訳がない」といういささか俗っぽい読みをしていたにもかかわらず、その展開に衝撃のあまり涙が出るより前に吐き気が込み上げたほど。主人公にハマることがほとんどないことに定評のあるワイにしては珍しく、主人公カップルの身に降りかかった出来事に本気で動揺したほどなので、キャラもよく立っていてストーリーもかなり練られていると思う。…まぁ、あの、逆行物のためいずれ流行ることがわかっているものに先行投資して無双する場面はあるので、その手の流れが一切ダメな人は無理かもしれない(自分も当初は「あぁ…」となってた)
そんでもって自分の最推しはマルソー。初登場時は「なんか典型的なモブビジュアル女子(失礼)の隣にすげー好みの参謀顔のイケメンが立ってるんだが?モブ女子はビアンカ(主人公女子)と仲良くなりそうだけど隣にいる夫は真のモブで終わるかなぁ…」と思いきや、ところがどっこいしょ。がっつりストーリーに絡んでくるだけでなく、ザカリー(主人公男子)に対してめちゃくちゃ腹芸を使い、大変不利な出自を覆すために計略を働かせるくせに、妻が初恋で死ぬほど一途…わたしの性癖を全て抉っていった、近年稀に見るドストライク男子であった。とりあえずコマの端にいるだけで嬉しいとか何年ぶりだよ…いい年してだいぶ恥ずかしいんだが?と思いつつ、読む度に七転八倒。年と共にずいぶんとストライクゾーンが広がっていたところに、「あぁーわたしこういう男は無条件で死ぬほど好きだったんだわ…」と再認識させてくれたキャラで、本当にありがたい。幅が広がるのは悪いことではないけれど、なにが自分の軸だったのか見失うこともあるからね。
よくある令嬢転生だと思ったのに
結婚商売で色々書きすぎたせいで頭でっかちになったため、あれこれ書いたものを消して初心に返る。創作物の一キャラクターである悪役令嬢に転生して、種々の妨害(原作者によるもの含む)に遭い、時に心が折れそうになりながらも、がんばるエディット(主人公女子)が好きー!そしてそんなエディットの姿に、原作という枠組みに妨害されながらも現状に疑問を抱いて打ち勝とうとするキリアンが好きー!というのが読み続けている原点。作画が安定して高レベルというのもあるが。
人は本人が強く望めば変わることができ、状況さえも覆せるのだ、ということをキリアンの姿に仮託している自覚はあるので自分疲れてんな、と思わないでもない。
暗殺一家の養女になりました
LINEマンガの押しが強いのでとりあえず読んで、ドツボにはまった一作。貴族を中心にした身分制と政略結婚が当たり前な世界で、子供は親の思惑を実現するための駒に過ぎない…という世界観の作品におそらく辟易していたのだと思う。
児童虐待を嫌悪し、不憫そうな子供に手を差し伸べ、血縁関係にない子供を実子と同様に慈しむロドウィック公爵に、単刀直入に言って堕ちた。子供達もかわいいのだけどね。公爵の真っ当な父親ぶりが大変な癒やし。創作物の中のまともな親の振る舞いに癒やされるってどうよ…と思わないでもないが、創作物でしんどい状況に直面し続けるとどこかで癒やしを摂取しないとやってられなくなるのよな。まぁこの作品にもしんどい状況は発生するのだが。
私の愛する圧制者
(※そろそろ力が尽きてきたので初っぱなから書いていることがおかしい)
おそらく幼少期〜思春期までPTSDを発症するレベルのトラウマてんこ盛りで、人を信じられない傲慢な男(ハイナー)が、唯一愛した(というか執着した)一人の女性(妻。アネット)からの拒絶の言葉やら態度やらに打ちのめされている姿を見るのは堪らん。…という、己のどうかと思う性癖を思い出した作品。
途中から戦争に突入する上に、戦況の描写がかなり真に迫っていて、読んでいてしんどい…つらい…以外の語彙が出てこなくなってくる(現在進行形)つらいのだけど、血が流れるのをわかっててかさぶたを引っぺがすように続きを読んでしまう。でもつらい。でも読む(以下略)