私はずっと自分より熱い人を探していた。
昨日、自分よりも遥かに熱い人から、背筋伸ばされる言葉をかけられた。
私の熱はいつの間にか覚めていたんだと気づいた。
あなたが頑張るならどこまででも付き合うよ、だからもっと頑張ろうと言ってくれた。
言葉選びのセンスはある。けれどまだまだ文脈や言葉の置き所が粗いところがある。もっともっと伝えたい教えたいことがあるんだ。
どっちつかずの今の状態ではなく、覚悟を決めて書く仕事をやってみろ、と。
25歳。最初で最後のラストチャンス。
甘いと言われるのかもしれないけれど、私はやっとここ2年で自分の人生について考え始めた。
それまでは自分の人生のことなんて考える余裕もなくて、家族のことで頭がいっぱいだった。
やっと選びはじめたのに、もう決めなきゃいけないときなのだろうか。
そもそもこの人の言葉を信じていいんだろうか。
まだ対面で3回しか会ったことない。出会って4ヶ月目。昨日が初めてのご飯。
そんな少ない日数で、なぜ私にこんな期待してくれているのだろう。
言葉なんて、私は信じてない。
言葉が好きなのに。信じられない。
だって言葉なんていくらでも言えるんだよ。
相手を気持ち良くさせる言葉が放たれる世界を私はいくつもみてきた。
そんな言葉に酔わされてまんまとのって、都合が悪くなったらふっと手を振りほどく。知らぬ間に。突然に。
そんなふうに言葉を扱う人が嫌いだ。
私はこの人の言葉を信じていいんだろうか。
言葉を信じて選択するなんて、だめだ。
私が書く仕事をやってみたいのか、やらなくていいのか、それだけで決めるしかない。
人は変わる。
状況が変われば、あの言葉もなかったことに変わってしまう。
それでも私はあのときやらなければ、とはならないだろう。
ただ自分で選択することが怖いだけなんだ。