幼少期から夜更かしをする子だったらしい。
父が帰ってくるのが夜遅くて、父が帰るまでなかなか寝ない子だったと母から聞いたことがある。
セットで朝は苦手だった。休日はいつまでも寝ていたい。
大人になった今でも夜更かしが好きだ。
変わらず朝起きるのが苦手。
寝ることが何より好きなはずなのに、なぜか夜になると目が冴えてきてしまう。
朝あんなに絶望的な気分で起きるくらいなら、早く眠ればいいだけなのに、なぜか寝たくない気がする。
明日の朝、早起きをしないといけない朝番の日は早起きをするという事実をプレッシャーに感じて、なぜかずっと眠れない。
最近はそんな日ばかり。
寝ることが好きなのに、寝始めることが苦手。
ただ目を瞑って、眠れない時間はすごく長く感じて、何かしたほうがいいんじゃないかという気持ちになってくる。
寝ちゃダメな時間にはあんなに眠かったのに、どうして寝る時間に眠くならないんだろう?
二度寝できる日はあんなに幸せな気持ちなのに。
でも本音は、もうちょっと捻くれている。
世の中が朝起きて夜眠るという仕組みでできているから、仕方なく合わせているけれど、本当は逆の世界があってもいいよねって思ってる。
夜中眠れずに外を眺めると、定期的に変わる信号機と静かな道路とファミリーマートが煌々と光を放つ静かな世界。
たぶんここら辺で起きているのは、私だけだろうなという勘違いをしながら、なんだか私だけこの世界にいるみたいな気持ちになって、独り占めしている気分になる。
誰かから雷観賞会をする話を聞いて、真似してずーっと雷を夜な夜な眺めた時間も好きだった。
何も買いたいものはないけど、コンビニに向かって普段の店員さんよりも適当な感じの店員さんの空気もありがたい。
ずっと読みたかった本をやっと読める…!と勢いあまって1冊読み切ってしまった誕生日の夜も、後悔と高揚感と満足感と達成感と嬉しさといろんな気持ちが混じっていた。
いつもの世界とちょっと違う世界にいる感じがして、特別な気持ちになるのが好きなのかなぁ。
もしかしたら小さい頃の私が夜になると動き出してしまうのかもしれない。
夜っていろんな楽しい特別なことが詰まってるんだよ!と声をかけているような気がする。
でもやっぱり明日は朝早いし眠い中起きるのは辛いから、早く寝させておくれー。