先行きが不安だ。フリーランスだから当たり前っちゃー当たり前だけど、人生に不安しかない。会社勤めになりたいけど、生活できないお金になるのは困る。会社だって潰れる。これまでも勤めた会社が消えた。健康も不安だ。薬代は高額だし、体調は突然謎に悪くなり、原因もわからない。常に不安とともに生きている。誰しもそうだと思うけども。でも、誰かと、酒を飲んで、どうでもいい話をして笑える。不安なのに笑っている。怖くて仕方ないのに笑っている。もしかしたら不安だからこそ笑うのかも知れない。笑いで脳を騙さないと、もう深淵から蘇ることが出来なくなるかも知れないから。でも一人でいると、笑うこともない。ディスプレイに無表情で向かう。鏡を見ると死んだ表情の中年女がこっちをみている。笑え、笑うのだ。不安が、恐怖が、顔の皮膚をたるませている。笑え、笑うのだ。不安を笑って、脳を騙すのだ。鏡を見ながら、言い聞かせる朝。原稿を書かないと。