私には娘がふたりいる。いつの間にか習い事が増えて、家計のそれなりの割合を占めている(ことに最近気づいた)
習い事を選ぶのは、たいてい子どもではなく私。「将来役に立ったらいいな」「きっと秘めているまだ見ぬ才能が開花しちゃうといいな」とか思いながら入会金を払っている。
そんな前提があるから、一定の年数が経っても才能らしいものが顔を見せないと、つい投資対効果的なことを考えてしまう。
ある日、月謝を封筒に入れながら「いやーこれいつまで続けるかな」と呟いたら、夫が「え?何を求めてるん?」と超素朴な顔で聞いてきた。「いやーだって楽しそうだけど、素質がないならお金もったいなくない?」と言ったら「プロになるためじゃなくて、Joy of lifeを増やすための習い事やろ?」と返ってきた。
曰く、彼女たちの人生にはこれからいろんなことがある。立ち上がれないくらい落ち込むことも、どうしたって前向きになれないことも。でも、苦しさに耐えるのが人生じゃない。楽しいと思える時間がどれだけ長いかこそが大切でしょ?楽しみ方を授けるのが自分たちの役割でしょ?めちゃめちゃ辛いときに、気持ちを向けられる好きなことがたくさんあるほうがいいでしょ?
...たしかに。
自分と性格がまったく違う夫には、たまに「まじでわからねぇ...」となるけど、今回も助けられた。