「mioさんってずっとエンジニアと働いていますよね。エンジニアじゃないのに、どうしてですか?」とよく聞かれる。
たしかに2008年に入社したクックパッドに始まり、創業した会社・10X・そして現在所属しているGENDAでも、ソフトウェアエンジニアと一緒に働いている。役割としては人事としてだったり、サービスを一緒に作る人としてだったりで、通算16年になる。
私自身コードを書けるわけでも、技術に詳しいわけでもない。エンジニアと働くことを条件にキャリアチェンジしているわけではないけれど、いつもそちらを選ぶのは何故なのか、散歩しながら考えてみた。ら、割とすぐ答えが出たので書いてみる。
※以下ではソフトウェアエンジニアを「エンジニア」と総称するのと、あくまで私が関わってきた方々について感じたことを主観的に書いているのでご了承を...🙏
私は、エンジニアが好きなんです!というよりも彼らと一緒にいるときの自分が好きなんだと思う。
私には、幸せを感じる条件がある。創業後、心が枯れそうな自分と向き合った末に気づいたもので、「支援したい人がいる・機能できている実感がある・感謝を交わせている」の3つ。これらは、必ずしも好きだとか憧れているだとかの環境で叶うものではなくて、そこにいる自分が好きと思えたときに叶えられる。違いがわからん...と感じる方もいると思うけど、自分の中ではやっぱり違う。
で、エンジニアと一緒にいると、これらがバシっと満たされる。
1. 支援したい
まず、私が逆立ちしてもできないことができて、凄まじくかっこいい。プロダクト開発を営む組織の一員として、自分が見たい景色は彼らの力にかかっている側面が大きいから、役に立ちたい。とにかく支援したいとどの会社にいても思ってしまう。
2. 機能できている実感がある
そんな彼らに存分に活躍してほしいのだけど、組織の中ではどうしても開発の他にやらなければならないことがある。組織課題への向き合いだったり、発信活動だったり、ときには細かい申請作業だったり。
そんな諸々を、エンジニアでなければできないこと・そうでないことに分ける。前者については、一緒にスケジュールを切った後はもう遠慮なくタスク管理する。どうしたら楽しく取り組めそうかな?を想像して、彼らがクスッと笑った後にさあやるか!と思ってくれるようなコミュニケーションを心がけている(あくまでも心がけ...)
私には昔から「ちょっと男子!」気質があり、学生の頃はそれが原因で決裂したこともあるけど、今はむしろ感謝してもらえる。「その図々しさに助かってます!」とか、ん?褒めてる?なコメントを貰うこともあるけどそれも愉快だし、チーム感があって最高である。
後者は関係者を巻き込んでぐいぐい進める。物事が解決する過程で彼らが「助かった...」という表情になるのを見るのも、さらに活躍できる環境ができていくのもとても好き。
3. 感謝を交わせている
いきなり話がずれるけれど、他の職種と比較すると、エンジニアは自分がされて嫌なこと・嬉しいことについて自覚的であることが多いと思う。
いずれの感情についても冷静に言語化してくれるので、助かっている。私は仕事において感情の共有がとても大事だと思っているわりに、昔はそのやり方に試行錯誤していた。彼らのおかげで自分も勇気をもって表現する癖がついたことは、人生にとって大きな収穫だと思う。
そして補完関係になることが多いからか、感謝を交わす機会が多い。ストレートなありがとうだったり婉曲的な表現だったりめちゃめちゃ時差があったり色々。だけど、少なくとも誰かの貢献を自分だけの成功として語る人が極めて少ないと感じる。だから気持ちがいいし、私も惜しみなく感謝を伝えたいといつも思う。そう思えている自分のことが、結構好きな気がする。
...そんなわけで、やっぱりエンジニアと働いている自分のことは好き。だから、彼らが元気でいられる環境を作りたいなと強く思う。
今所属しているGENDAの開発チームは立ち上がって2年で、解くべき課題がたくさんある。私が入社を決めたのは、組織づくりに並々ならぬ情熱を持っている人がいて、役に立ちたいと言うか桃太郎的に入団したいと思ったし(上でいう1)、40歳になって経験を重ねた今なら、より不確実な状況でも機能できる気がしたし(2)、選考過程で会った方々とちゃんと感情を共有できると思ったから(3)。
GENDA、まだまだ知られていない会社だと思う。よければどんな人がいるのか、ちょっと見てもらえたら嬉しいです。