ご本人が隣に座っていて、文章で出来たアルバムを見せてもらいながら、静かな部屋でお話を聞いているような時間でした。
お会いしたこともない、Blueskyで縁をいただいた方。くまさんのぬいぐるみのアイコンが愛らしく、紡がれる言葉が全て好きで、タイムラインにいてくださると、なんだかとても安心する存在のユラさん。私はすっかり友人みたいな気分で、そのアルバムを覗かせてもらっているような感覚になりました。
内容については、この素敵なZINEに出会う人のネタバレになってしまうので、できるだけ自分の中に留めておきたい。しかしこのZINEのサイズ感、たまらないですねぇ。何度さらさらとした質感を指先で撫でたことか。桃色の中に活字がぎっしり詰まっていることに心が満たされて、最近はどこに連れていくときもお守りみたいな存在で鞄の中にいてくれました。文庫サイズのZINE、めっちゃいい。集めたい。
エッセイが好きで、インターネットの海でも好みの文章を見つけるとすぐに没頭して読んでしまうのだけれど、やっぱり本っていいなって思いました。開けばそこに好きな文章があってくれるのがいい。まとまった文章を、『胃うしない日記』という本の形で読めてうれしかったです。今まで気に入ったブログ記事はあっても、何度も読み返すことって正直あまりなかったように思います。ユラさんが書かれる文体が好きなこともあり、本になることで体験談が文学的な栄養剤のように、心にぐんぐん吸収されていきました。きっとこの先、何度も開いて読み返すと思います。
頒布されてから期間が経っていますし、いまになって通販で購入させていただいたものに勝手に感想を書いてみること、大変恐縮ですが、でもお見かけしてからずっと読みたかったので、ZINEという文化に最近になって触れ始めた者として、どうしても触れ合って受けた思いを書き留めておきたかったのです。
明け方の暗い部屋で一冊の本にまとめようと思ってくださったから、こうして遠くの誰かのところにまで届いて、例えば隣にいる人の命が、あって当然のものではないことを教えてもらえました。でもあなたを大切に思うあなたの大切な人たちは、当然のようにあなたにそばにいてほしいんだと思います。だから当然のように、私のタイムラインにもいてください。生きていてくれて、うれしいです。
