お台場のタワマンに合計17年くらい住んでいた。最初は、URの賃貸で。次は、分譲マンションで。
もう引っ越してお台場の民ではなくなってしまったんだけれども、今思い返してもとてもいいところだ。「お台場のタワマン」っていうと、なんかこうすごくお金持ちだったり、キラキラだったり、浮世離れしていたりするイメージがあるけど、実際はそんなことはなくて、いろんなひとが住んでいる、とても住みやすい街なんだよね。
空は広いし、公園むちゃくちゃいっぱいあって散歩がとてもきもちいい。スーパーや郵便局、学校などもひととおり揃っている。人が集まる商業施設と住宅街はゾーンがわかれていて、住居のあたりは言うほど人混みになったりしない。オーケーストアや巨大なダイソーがあるから生活コストもけっこう安い。
よく言われる、遠い、不便っていうのも違っていた。なかなかわかってもらえなかったけど、仕事や遊びにいくときの「不便」と、住むときの「不便」はちがうんだ。まっさらな気持ちでイメージしてほしいんだけど、「自宅最寄り駅から13分で新橋駅につく」のは住むにはけっこう便利だなってなる。けど、これが「仕事で訪問する客先が新橋駅からさらに乗り換えて13分行かなきゃいけない」だとめんどくさいなあ不便だなあってなるんだ。わかるかなあ。
そうそう、電車の通勤はとてもらくだった！乗るのは混む方向と逆なので、行きも帰りもいつもガラガラだった。座り放題！「コミケの日には電車はオタクでぎゅうぎゅう、お台場になんか住んだら人生終了」なーんてコタツで書いた煽り記事を読みながらばーかばーかって言っていた。実際にコミケの日の朝、会社に向かうゆりかもめはこんなだからね。ほんと、煽り記事とかあてにならないことこのうえなかった。
いまのマンション相場だととてもじゃないけど買えないんだけど、自分が買ったときには新築65㎡2LDKが4000万円台前半だった。見た目の高級感ほど手が届かないものじゃなかったんだよね
地域のコミュニティもしっかりできていて、顔見知りの多い、島みたいな雰囲気のまち。銀座まで自転車でほいっと行ける距離にあって、この空気感はなかなかない。
お台場に住むひと、「お台場から離れられなすぎて地域内で引っ越しを続けるひと」と「合わなくてすぐ出てっちゃうひと」にぱっきりわかれる傾向があったとおもう。合うひとには本当にほかに代えがたい魅力のあるエリアなので、興味があるひとは一度住んでみるといいんじゃないかなあ。