毎週の太宰府通いの帰りに六本松の月白へ。大学を卒業するけど卒業式には出たくない(わかる)友人のvaloさんがお茶会を開いてた。歳は20歳近く離れているけど部分的に同じ世界が見えている人という意味で貴重な存在で、valoさんと出会わなかったら私が今みたいな状況になるのはもっと遅れていたかもしれないし、その間にもっと困っていたことになっていたかも…と思う。
もう一人の卒業生ちはるさんは車の中で寝てます、とその場にいたお母さんが教えてくれた。
私は学生時代は学校との折り合いが本当に合わず、授業中に机の下で第二次スーパーロボット大戦G(ゲームボーイ)とGUNPEI(ワンダースワン)とフルーツバスケット(高屋奈月)をプレイしたり読んだりしていた5年間を過ごして、ただ時間をやり過ごすのに必死だった。なので、2人が無事に学校から解放されたのは本当に良かった。自分の場合はこの後ハードな労働生活が待っていたので、みんながそれぞれにあった場所に落ち着けたらいいのだけど。
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帰りに昔からの友人がバイトしているお茶屋さんにも寄ったら、「今まで気にせず〇〇くんって呼んでたけど、Instagramで別の名前(みさこみさこ)を使ってるし、苗字で呼んだほうがいい?」と訊かれた。
「〇〇」と呼ばれるのがとても苦痛なので、仕事の場でもなるべくみさこ表記にしてもらうようにしているけど、特に男性からは「やっぱり三迫〇〇の方がしっくり来るから前のままでいいですか?」などと言われて現状はクライアントによって表記が2つある状態になっている。今日みたいに以前からの友人がわざわざ確認してくれたのは初めてだったので、とても嬉しかったし本人にもそれを伝えた上で「前から知ってくれてる友だちからは〇〇って呼ばれても大丈夫です」と答えておいた。
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前日の夜は寝る前に『スキップとローファー 10巻』を読んだ。連載開始の2018年から6年が経っているせいもあってかトランスジェンダーのキャラクター「ナオちゃん」の描写の解像度が上がっている気がする。自分がナオちゃんの状態に少しずつ近付いて行っているのもあるけど、これからは説明が難しいときには「ナオちゃんみたいな状態ですかね」と答えたら伝わるかもしれない。
作者の高松さんの、当事者を描くなら不用意に傷付けないように、シスジェンダーの読者に誤解や先入観を与えないようにという配慮が見えるのも嬉しい。※序盤で出てきた「生物学的男性」という言葉は2024年現在では適切ではない表現だと思うけど。
あと主人公みつみの故郷が石川県なので、震災のことが作中でどういう扱いになって行くんだろうと思ってた。だけど、あとがきを読んで呆然とした。
自分の暮らしの延長で能登のために出来ること、探さなきゃ。