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忘れてしまった記憶でもできている(20260621〜0627)

まいたけ
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公開:2026/6/28

2026/06/21(日)

休日。フォロワーでカメラマンのKさんと久しぶりに会い、江古田でお茶をした。二階にある喫茶店。phaの日記の本を返してもらう。小林秀雄の話になる。ぼくは読んだことがないが、Kさんによると小林秀雄を読んでいるとおまえほどの漢がそう言うなら、みたいな気分になるが、共感して読んでいるわけではない、と言っていた。そうなのか。小林秀雄と言えば、ざる蕎麦を啜っているとき、「モーツァルトは疾走するかなしみである」というフレーズをおもいついた、みたいな伝説しかしらない。あと、元友人のOさんが小林秀雄を好きだったな。いろいろな作家の話題が出た。小林秀雄、舞城王太郎、三島由紀夫、稲垣足穂、ドストエフスキー、ベルクソン、大江健三郎、村上龍、村上春樹、三宅香帆、などなど。特に印象に残ったのはベルクソンの話で、ぼくは読んだことがないが、Kさんによると、「人間は覚えている記憶だけではなく、忘れてしまった記憶でもできている」ということを言ったひとらしい。興味を惹かれる。喫茶店の後はブックオフに行き、それから小さなかんじのいい古本屋に行った。ぼくはそこでフォークナーの『八月の光』を買った。五百五十円だった。安い。古本屋って安いんだな。次に会うときはヴァージニア・ウルフの『灯台へ』を貸すことになった。

2026/06/22(月)

バイト。働いた。帰りの電車のなかで眼をつむり、数日ぶんの献立を考えた。献立というものは、なんでもいいわけではなくて、気分が乗っていて、食べたいというメニューではないと食べる気がせず、結局のところつくらないということになるのはいままでの経験でわかっている。きょうは久しぶりに親子丼をつくった。鶏もも肉をつかった。鶏胸肉だとたぶんつかい切れないで腐らせるだろうという予感がした。親子丼には茄子のみそ汁もつけた。あしたはビーフンとトマトと缶チューハイの予定だった。もしかすると、気分に支配されるのではなく、なんらかの方法で気分を支配して、たとえば、野菜が食べたくて仕方がない、みたいな気分にして、健康になることもできるのではないか、とかおもった。でも、ぼくはいまのところは気分をコントロールしてはいなくて、気分に支配されている。

2026/06/23(火)

バイト。同僚に対してイライラする。同僚は基本的にはいいひとだとおもう。それなのにイライラしてしまうのは、距離感とか、立場が似ているからとか、ライバル視してしまうからとかの理由があるだろう。だとすると悪いのはぼくの方なのだろうか。ところで、ぼくは昼休憩にセブンイレブンで野菜の小さなお惣菜のカップとおにぎり二個というダイエットを意識した昼ごはんを食べることに、どこかで不満があったようで、それに身体が逆らっているのだとおもった。きょうは吉野家に行って、唐揚げの二つ載った黒カレーを食べた。大学生だった頃、学食で唐揚げの載ったカレーを食べていたことをおもいだす。ぼくは揚げ物が好きだ。あまり強くそうおもったことはないけれど、気がついたら揚げ物を食べているから、やはり好きなのだとおもう。

2026/06/24(水)

バイト。昼はお気に入りのうどん屋に行って、アツアツのまいたけの天ぷらの載った冷たいかけうどんを食べた。あしたは給料日だが、財布のなかにはまだ四千円近くあったので、バイトの帰りにコメダ珈琲店に寄った。そのときには例によってスマホの充電はすでに切れていたので、秘密のノートに文章や短歌を書くことにした。たっぷりサイズのアイスオーレを注文して、それを一時間くらいかけて飲んだ。それからフィッシュフライバーガーとミニサラダを注文した。これでもエビカツパンと同じくらいの値段だ。フィッシュフライバーガーは白身魚のフライの他に、チーズとか、玉ねぎやピーマンとか、千切りキャベツなども挟まっていて、タルタルソースがかかっている。きょうはあまりいいアイディアが浮かばなかった。韻を踏むのにはあいうえおより、あかさたなの方が参考になることに気がついただけだった。これから半年で自分に起きることを予定や願望も含めて予想してみた。

2026/06/25(木)

バイト。働いた。きょうは同僚がいないから楽だった。トイレ掃除をちゃんとした。給料日。昼休憩に銀行で生活費を引き出した。七月から節約モードに入り、夏の間は節約モードで過ごそうとおもう。夏眠の季節が近づいて来ている。あしたは下水の清掃業者のひとが来るので水回りをきれいにしておこうとおもい、台所の流し、風呂、洗濯機の周り、トイレを掃除した。新聞紙が三日ぶん必要なことを忘れていたが、なんとかその辺にあった市報とか、選挙のときの新聞とか、たまたまもらった赤旗などを集めた。

2026/06/26(金)

休日。細かい用事のたくさんある一日。下水清掃の業者のひとが来るので早起きする。8時半から12時の間に来るというので、7時に目覚ましを鳴らして、8時になんとか起きた。そうは言っても、8時半にいきなり来ることはない。10時半くらいに来た。たぶん、いつもと同じひとだ。背が高くて、身体が大きくて、ツーブロックのかんじのいい男のひとだ。手早く清掃を済ませて帰っていった。その後、15時半から内科。内科の先生は左翼のインテリっぽい、わりとかっこいいおじいさんだ。若い頃はモテただろう。そろそろ健康診断が近い話をした。摂生しなくてはね、と言われる。しかし、健康診断が近いとかえって不摂生になってしまう。それが人間心理というやつだろう。そういう人間の複雑な心理はわかってないようだ。夕方、17時半から新しい支援者さんと面談した。支援者さんは真面目なひとだ。支援者さんとぼくは食いしばり仲間なので、夜はマウスピースを着けて眠る。マウスピースは2〜3年経つと割れるよ、と言われる。夜は自炊する気が起きず、雨のなかをサイゼリヤに来た。やけ食いしたら二千円になった。ぜんぜんたのしくなかった。

2026/06/27(土)

休日。台風は来たのか、来なかったのかよくわからないが、とにかく雨の一日だった。最近、大きな地震が多い。地震が来る度に、大地震がついに来たのかと一瞬おもうが、そういうときはわりと穏やかな気持ちになる。なんだろう? ずっと来る、来ると言われていて来なかった厄災がついに来たとき、ひとは案外、安らかな気持ちになるのかもしれない。でも、それは実際はたいしたことない地震しか来てないからそうかんじるのだろうか。きょうはなにも予定のないオフの一日。ゆっくり過ごす。アマプラで映画を見ようかとおもうが、とくに見たい映画がないので、ドストエフスキーの『白痴』の続きを集中して読む。ドストエフスキーは無条件にうつくしいひとを創造しようとしてムイシュキン公爵をつくった。現代で同じモチーフで小説を書いたらどんな人物ができるだろう。遠藤周作に『おバカさん』という小説があったな。夕方、カレーをつくる。調子が悪くて、横になってなにもしないでいる。スマホさえできない。あしたは歌会だけれど、行きたくないと素直に認めて、行かないことにする。六月は予定を入れすぎた。歌会は一ヶ月に一回は必ずあるので、また来月出ればいい。そう決めるとすこし楽になった。

@mitk
日記を書いています。一週間に一度更新する予定です。