お仕事はお休みですかと問われれば、こんなもんです院生なんて
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先に断っておくが、院生はそんなに暇じゃない。本来は。
たった2年のわずかな期間で卒論よりも分量的にも内容的にも厚みのある修士論文を執筆しなければならないので、基本的に研究に奔走することになる。もちろん授業を聴講して単位も取得しなければならない。なんなら2年という短い期間のせいで、入学早々に就活が始まったりする。忙しすぎる。
しかし、私はそんな忙しい院生生活に疲れてしまい、残り半年を残して休学をしている。
平日の昼間に街に出てれば、今日はお休みですかという質問から逃れられない。無難に「そうなんですよ。」と答えている。
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急用も、熱もないけどなんとなく、バイト先には「今日休みます。」
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休学生活で少しはゆとりのある生活をしたいと思っていたのだが、どうやら私は予定を詰めすぎてしまう癖があるようで、毎日のようにバイトに大学に病院に、と予定を詰めてしまう。これではなんのために休学しているのか分からない。しかし、予定を詰めすぎていると言えど、たかだ数時間のアルバイトである。そんな数時間の予定に圧迫されて、休学中にブラッシュアップしようと思っていた研究のアレコレも、読書も調査も疎かになっている。ダメダメだ。こんな程度も頑張れない自分に腹が立つし、考えれば考えるほど頭が重くなって、今日もバイトを休んでしまった。
バイトに行く気で前日に用意していた服を着て、気晴らしに外を歩いた。天気は良いけど寒かった。映画を借りた。帰ってからちょっといい豆でコーヒーを淹れたけど、それですっかり疲れてしまった。布団に転がっているうちに、気づいたら夜中になっていた。夕方ごろの記憶はなかった。結局映画は観ずに、キンキンに冷えたコーヒーを飲んだ。暖房のついていない部屋は寒かった。
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白っぽい吐息に恨み言混ぜて消えていってよ平日の昼
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先日、研究関連で知り合った人から「イベントの準備を手伝ってほしい」と頼まれた。暇だったので手伝いに行ったら、私が院生だとは知らない方に「今日、お仕事とかは大丈夫でしたか?」と聞かれてしまう。今後の研究でお世話になるかもしれない方だったので、暇な院生だと正直に答えた。