2022年の6月。彼の太陽みたいな笑顔を見て「ずっとこの人を応援する」と決めてから、初めて彼をこの目で見たのは1年経ってからの2023年12月23日。世間が年末で慌ただしく時が過ぎていくふわりとした優しいお日様が輝く冬の日だった。
1年間ずっと会いたいと願っていた彼は、真っ黒なサングラスを付けて凛とした空気を纏って立っていた。彼を包む熱狂的な歓声。パフォーマンス中は1秒も休むことなく音楽を表現し続けて、ずっとずっと画面越しに見てきた彼の姿がそこにあり、「ずっと見続けてきた彼に間違いはなかったんだ」と安心したのを覚えている。喋れば少し高い声と楽しそうな笑い声。サングラスで表情こそは見えなかったけれど、楽しそうな彼の姿を見れたことは本当に良かった。素直で真っ直ぐで芯があって強そうに見えるけど誰よりも繊細で。自分を持ってるからこそ弱さは見せない。そしてステージに立つことで救われている人。彼の真っ直ぐな歌声と繊細なダンスはまさに彼を表していた。
そして1月20日。彼に会うために初めて大阪へ行った。初めて会った日とは違い、厚い雲からポツポツと雨が降る寒い冬の日。席は着席指定のすぐ後ろ。トロッコが通る通路がよく見えた。
彼が乗ったトロッコがスッと通り過ぎようとして、彼の名前が喉の真ん中でキュッと止まった時。反対側を向こうとした時に目が合う。そして優しく。私が彼を初めて見た瞬間に心を奪われたあの笑顔を、向けてくれた。一瞬、時が止まったような気がした。夢みたいなふわふわとした心地が私を包んでいた。
2月4日。神奈川2日目。今度は風は強いけれど、お日様は登っていた。公演に入るまでは分からないロングMC。静まり返った会場で、少し迷ったように言葉を溜めて喋りだしたのは彼だった。実は神奈川は2daysでチケットを応募していた。外れた1日目は他メンバーの方がMCで、当たった日は大好きな彼。私は彼の誰も傷つけないように紡いでいく言葉が大好きで、言葉に詰まりながらも他の人の言葉を借りず、自分の言葉で伝えようとする姿が大好きで、その姿を見て彼に惹かれている。
「BESTYがどんな状態でも、崖っぷちでも僕たちは愛しています。僕たちを頼ってください。僕たちもみんなを頼るから」彼はいつも私が欲しい言葉をくれる。それは彼の繊細さ優しさから紡ぎ出されているもので、彼が感じたこと考えたことを話してくれているため「私のために言ってくれてるんだ!」とは思ってない。けれど、彼がそう言ってくれるから生きようと思える。彼がいるから。これだけで明日を繋いでいける。
もし、彼と直接お話出来る機会を頂けるのならば「生きていてくれてありがとう」「いつも幸せをありがとう」の気持ちを伝えたいと思う。ライブでスポットライトを浴びている彼。表現を辞めないで伝え続けてくれる姿。楽しそうな姿。歌声。ステージに立つアーティストと観客。この関係性だけで、こんなにもたくさんの幸せを受け取れるならずっとこのままでいい。
彼が直接救ってくれるわけではない。彼は私がいなくても生きていけるし、自分で幸せを掴める方だということは分かっている。けれど私は彼のために生きている。襲ってくる死への憧れと恐怖にのまれそうになった時、彼の笑顔と言葉が小さな光で。小さいけれど確かにそこにある真っ直ぐな光で照らしてくれる。
見つけてくれた1月20日。言葉で救ってくれた2月4日。この思い出をずっと抱いて、この先も彼が歩む道の後ろを歩いていけますように。アリーナツアー完走おめでとうございます。お疲れさまでした。これからも、大切でかけがえのない7人で音楽を響かせていけますように。