2024/07/17(水) 健康と資本主義

miyamonz
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公開:2024/7/18

今日は健康と資本主義について書こう。

資本主義の社会においては、会社は利益を追求する。おいしいご飯やお菓子を営利目的で作り続ける。日夜研究して、人の食欲を満たし続ける。それは、社会が利益を求めているからだ。

人間がとても美味しくなるようにデザインされた食べ物がいくらでも、しかも安価に手に入るので、人間はどんどん太ってしまう。健康食品というものもあるが、これも結局、健康に生きたいという欲望を叶えるために作られたものだ。人の欲望を満たすことで、会社は利益を得ることができる。

一方で、人はカロリーを計算さえすれば、健康を維持することは難しくはない。特定の疾患でないかぎり、ほとんどの人間にとってそうだ。問題は欲望を抑えることができるかどうかである。

一方で、会社も利益が絵たいので、あの手この手で欲望を叶えてあげようと努力する。商品開発をするし、広告宣伝を打つ。利益が得られる限り、それを続ける。

しかし、とにかく食べる量、カロリーや栄養さえ計算すれば、そういった健康は守られるものだ。


たいして、社会の健康は誰が見ればいいのか。社会が過剰に利益を追求していることを、誰が止められるのだろうか?

人間の場合は、結局は自己責任になる。その人が過剰に欲望を満たすと、その副作用で不利益を被る。場合によっては死に至る、ということだ。

対して、社会はどうすればいいのか。そもそも、今は健康なのだろうか?社会は個体が少ないので、どのくらい健康なのかが分からない。資本主義が行き過ぎているようにも思えるが、仮にそれを抑えたとして、何らかの現代の科学技術やインフラが無い状態は、人間のほうが耐えられるのだろうか?

社会の問題は、また社会の構成員である人間が、適宜、なんらかの政治や社会活動、運動を持って正す努力をしている。

しかし、資本主義の加速というものは、とても止めるのが難しい。誰だって利益が欲しいし、利益が欲しいから投資をする。投資をするからビジネスアイデアは高速で実現され、トライアンドエラーが回る。結果、利益を得る構造が常に維持され続ける。


ここまで考えて、いくつか既存の活動ついて調べてみた。

  • 公衆衛生

  • 持続可能な開発論

  • 環境経済学

  • 倫理的消費運動

  • ...

どれも、既存の問題に対して、コインの裏返しに近い対応策である。もちろんやらないに越したことは無いが。

根本的に、人間が社会を作り、通貨を発明し、資本主義経済を採用してしまった時点で、この止まらない利益追求の構造から逃れられない。

倫理的に消費することが、欲望を満たすようなサービスよりも気持ちよくなることは難しいのではないか?

一つは、教育は解決のポイントになるかもしれない。欲望というものは人間の感情や衝動に過ぎないので、人類をそもそも持続可能な活動が最も気持ちが良くなるように矯正してしまう、というものだ。

たとえば、カロリーに連動して食欲が自然とコントロールできるような肉体を持つ、というのもあるかもしれない。(何年先になるのだろうか)

木を植えたら気持ちがよくなるようにするとか、ちょっと異常性癖みたいになってしまうか。