「放課後帰宅びより」が好き

miyaoka
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  • 連載で読んでるけど、5月7日まで全話無料キャンペーンってことで改めて読み返していた

  • 主人公はスポーツ一筋に生きてきたけど怪我で挫折してしまった男の子と、その彼を謎の「ハイパー帰宅部」という活動に勧誘する不思議な先輩

  • この漫画なにが良いんだろうなーと思ったけど、おそらくカメラワークがいい

  • 人生のモチベーションを見失ってしまった男の子に対し、先輩はズンズンと先導していく

  • そうすると会話するときには振り返る構図になる。これがいい

  • とにかくこの漫画、会話に振り向きショットが多用される。いいですよね。嬉しいことこの上ない

  • ひねり運動が加わることで髪がなびいたりして単純に絵として躍動感が生まれるのはもちろんだけど、同じ方向に歩いている状態から話す相手に向き合うという心情的なベクトルが感じられるのも良い。いいことしか無い

  • さらに語り口調は「やあ、少年」的なやつ。これも嬉しい

  • ただし男の子は高身長だから物理的には振り向き+見上げる構図になる

  • すると少年、と見下ろす構図とは矛盾してしまうのではないか?という疑問も生じるのだけれど、ここで男の子が抱えている挫折が影を落としていることで心情的には地面から少年が見上げる構図になっているのではないかと感じる

  • また、帰宅部という設定は普通の部活マンガのように全国大会など無いのでなかなか話を展開させ続けるのが難しそうに感じる

  • けど、ダンジョン飯ではちゃんと全体を通して飯というテーマを描き続けていたように、本作も帰宅=ホームという話が出てきたりするのでわりとこれはこれでさまざまな角度で描けるのかなという感じもする

  • あとキャラを追加して話を広げていくことが多くのマンガでは行われがちだけど、本作は18話現在でもこのハイパー帰宅部は二人だけというのが素晴らしい。えらいと思う

  • 何度かネームドのクラスメイトは登場するけれど、それが主人公と同じグループとして活動していくことはまだ無い。いやキャラ増えたら増えたでそれはそれで楽しいんだけど


  • 映画だとロードムービーのジャンルがめちゃくちゃ好きなんだけど、ハイパー帰宅部という活動もロードムービー的なエッセンスがあるなあと思う。何かを失いどこか新しいホームへと向かっているのだ