多砲塔神教(Multi Turret Academy)

miyaoka
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公開:2024/11/30
  • みんな大好きWW2のT-28やT-35といった多砲塔戦車をフィーチャーしたゲームをプレイした

  • WoTでは副砲が使えないのでただの飾りでしかなかったけど、本作では純粋に好きな砲を装備できる武器スロットとして扱われる

  • つまり「砲塔が多い=強い」を実現している

  • (開発が中国なので日本語としてタイトルがいまいちだったりゲーム中の日本語訳もだいぶ分かりづらいところがある)

  • 史実戦車の各主砲が武器として切り出され、それらを好きに組み込める。たとえばT-28を土台にしてIV号対空戦車を主砲とし、IV号F2型を副砲にするなどといっためちゃくちゃなことができる

  • こんなの物理的に無理だろとなるけど本作ではそういう制約にとらわれないので主砲と同等の機能になっている(見た目は小さくなってるけど性能も変わらない)

  • これでもう「なぜ戦車の中に百貨店を作るのかね?」などとは言わせない。立派な陸上戦艦としての姿がここにある

ゲーム概要

  • ゲームとしては見下ろし型のラジコン操作的な戦車ゲーム。基本は主砲だけ操作し、副砲はオートで発射される(副ボタンで自分で発射も可能)

  • こちらの射線と相手の射線が見えるので狙いと射程が分かりやすく、相手の弾を見てからダッシュ(ガソリンゲージで一時的に加速できる)で避けたりもできるのでカジュアルな遊びやすさがある

  • 静止状態で照準を合わせているとクリティカル率が上がり、機動と射撃の使い分けが楽しめる

  • レビューで書いてる人が居たけど履帯切りが無く足止めを喰らわないというのもシンプルに遊びやすい

  • 前・後・サイドに車体ごとに定められた装甲値があり、被弾すると削れ搭乗員にダメージが発生する

  • 昼飯や豚飯といった角度付けによる装甲厚の変化まで計算されてるかは不明

  • ゲーム進行はローグライトな作りになっていてバトルと報酬選択を繰り返すことで機体を強化して進んでいく

報酬フェーズ

  • ランダムで貰える報酬の種類は砲塔獲得、クルースキル獲得、車体アップグレード、僚機追加という分類

  • クルーを選択するとさまざまなバフがかかり、車体は耐久値や機動性の向上、僚機は戦闘時に加わってくれる

バトルフェーズ

  • バトルは集団戦のアサルト、拠点奪取、防衛、そして敵に囲まれる包囲戦の4タイプ

  • バトルのタイプと獲得報酬がランダムで3択提示される中から選択していく

  • 砲塔は戦闘中に敵がドロップすることもありそちらでも入手可能

  • 砲の種類にはAP, APCR, HEなどあり、ダメージは低いがレンジと貫通力が高いものや、ダメージは大きいけどレンジが短いため接近する必要があるものなど戦術が変わってくる

  • 余った砲は重ねることで属性値を付与して強化できる

  • ちょっと特殊な武装だと、カリオペは主砲のほうしかステータスに出てないけど上のロケランがサブ武器として使用できる。60連発もできるので撃ちまくれる

  • 途中に何度かボス戦があり特殊な戦車が出現

  • 最後まで10戦するとクリアとなる

  • 最初は一人で戦うけど、僚機が増えたり集団戦になるとなかなか壮観

登場戦車

  • 本作は戦車の追加に意欲的らしく現状150体ほどある

  • そのうち多砲塔戦車は17体。史実としては失敗作なのでそんなに種類は多くない

  • ただ多砲塔カテゴリ以外でも重戦車のTOGなんかは追加スロットがある

  • 据付機銃はカスタムできないけど、後ろのスペースに砲塔が追加できてしまう

  • ガルパンにも登場したM3中戦車は下の主砲は据付で正面にしか撃てずカスタム不可。ただ上の砲塔はカスタムできる

  • 駆逐戦車のヘッツァーなどはもはや何もカスタムできない

  • 敵として出てくると正面装甲で弾かれるのでなかなか厄介だけど、自分でプレイするとアップグレードできないので生き残るのは難しい

ゲームオーバー

  • 本作では車体が破壊されたら即ゲームオーバーというわけではなく、搭乗員がチケット制となっているので失った搭乗員分のチケットを消費して戦車がリスポーンする

  • そして残チケットが0になった状態で搭乗員が全滅するとゲームオーバーとなる

  • このへん単純に戦車の復活回数ではなく復活可能人員数としているのは戦車ごとの搭乗人員の差が一つの要素になっている(多砲塔のほうが必要人員が多いのでやられると人員の消費が大きい)

  • そのため「7秒ごとに負傷人員を二人回復させる」というクルースキルがかなり強い。これさえあればいくら撃たれても一撃で搭乗員が全滅しない限りはチケット消費せずに復活できてしまう(車体装甲は被弾で失われるのでより致命傷になっていきやすいけど)


  • コンセプトは面白いし戦車戦も楽しい

  • ただなんか、こういう定番のローグライト形式ってだいたい期待したバリエーションは楽しめるけど、毎回どうしても一歩足りない感じがする

  • 世の中ローグライトってとりあえずランダムな幅を出す仕組みとして用いてるけど、麻雀のようにランダムなツモり具合からシナジーが生じて常に最終的な手札の完成形を予測・修正していくヒリついた葛藤まで味わえると完成されたローグライトって感じがする

  • そういうのってFTLやSlay the Spireなどごく一握りしか実現できてないしそうしたバランスに至るのは奇跡のようなものだけど、ローグライトというシステムを見るたびに期待してしまうのはそれらの至高の完成度なのでどこかしら足りなさを感じてしまう

  • まだアーリーアクセスだからというのもあるけどそのへんなにかしら磨きがかかるのかどうか