「高橋源一郎の飛ぶ教室: はじまりのことば」というaudibleを聴いてる
表題のラジオ番組の冒頭3分のオープニング・エッセイ部分を書籍化したというもの
しんみりとラジオを聴いてるようなムードでいろんなエピソードが語られてて面白いんだけど、「生涯で一度しか会わない人」というテーマの回で気になる話があった
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高橋さんが高校2年の夏休みにヒッチハイクで広島に行ったとき、野宿しようとしたら若い衆を連れたヤクザに声をかけられたというもの
ヒッチハイクで来たと話すと「ご苦労さん。旅は若いうちにせにゃいけん」と言われ、そこから話し込んでドストエフスキーの話になり「ドストエフスキーで一番ええのは地下室の手記じゃろ。一番飾っとらんからのう」と朝まで語り明かしたらしい
ヤクザは元々は慶應の大学院で文学を学んでいたが、ヤクザの組長をしていた親が倒れたので広島に戻り跡を継ぐことになったという
「今日これから出入りがある。最後になるじゃろうけえ、散歩をしとった」
翌日、ヤクザの大きな喧嘩があったと新聞に載っていた
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どうですかこのエピソード
僕は高橋源一郎さんもドストエフスキーも広島ヤクザも良く知りませんが、もし、これがツイッターに書かれてたら「嘘松乙」ってリプが目に浮かびました
それでは、夜開く学校「飛ぶ教室」、始めましょう――(ここ好き)