その花言葉は「不可能」だった。

miyasic
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2024年4月27、28日に国立競技場で開催されたAdo SPECIAL LIVE 2024「心臓」に参加してきました。全てが特別でした。

私は2022年の2ndLiveカムパネルラ、1stツアー蜃気楼、2ndツアーマーズに続いての4度目の参戦でした。

時は遡ること2022年のカムパネルラが終わった後のファンクラブ内のラジオでAdoちゃんはいつか国立競技場に立ちたいと宣言しました。たった2回目のライブで活動初期からの夢であるさいたまスーパーアリーナを埋め、その達成感の最中に日本最大の箱を目標に据えるのです。もちろんAdoならいつか必ず叶えてくれると思いましたが、それでも当時はまだ先の話だと思ってました、、、

時はたち、2ndツアーマーズの千秋楽にて世界に挑戦すると言い放ったAdoがもう一つ発表があるといい発表したのが今回の国立競技場ライブ「心臓」でした。この瞬間は全身を鳥肌がつつみ、喜び、感動、祝福がごちゃ混ぜになった幸せな感情に満たされたのを覚えています。ラジオで国立に立ちたいと言ってたのを聞いてから1年と少しで国立競技場でのライブを決め発表したスピード感と国立競技場という日本最大の会場を埋める準備ができているということに感動しました。Adoにとっては国立競技場ライブは現時点での目標であり、最終ゴールではないんだと実感しました。

国立発表からライブまでは半年と少しでしたが、この間もAdoはファンを、世間を魅了しました。紅白歌合戦にAdoとしては初出場したのに加え、テレビでも引っ張りだこでした。世界ツアーも発表し、無事に初めての世界ツアーを完走しました。

私にとって今回の心臓の最大の感動ポイントの一つがロゴです。Adoのイメージである青い薔薇ですが、今まではどこか奇跡や儚さを感じさせるものだったように感じます。しかし、ロゴで描かれた青い薔薇は王冠のような重厚感があり、自信に満ち溢れたまさに「満を持して」という言葉が相応しいような感情を抱きました。

ありがたいことにライブは2日間参戦させていただきました。同じライブに2日参加するのは今回が初めてでしたが、2日参戦してよかったと心から思います。

初日の感想は国立競技場というとてつもなく大きな箱に7万人のお客さんを集めて圧倒するAdo様の凄さを身をもって体感しました。また、フリフラ、ドローンショー、会場一周、B'z松本さんとのコラボ、初音ミクとのコラボなど今までのライブではやったことのない挑戦がこれでもかと詰め込まれていて、本当に楽しめました。

セトリは2日間同じでしたが、1曲目にうっせえわを歌い、アンコール前に唱→踊→新時代と歌い舞台裏に戻って行ったAdoに対して、会場のファンはおそらく、これ以上盛り上がる曲アンコールに残ってなくない?何歌うの?という感情を抱いた人も少なくはなかったのでは?と思っています。

しかし蓋を開けてみれば、2日ともアンコールがいちばんの盛り上がりを見せていたと思います。盛り上がる曲の切り札と言っても良いうっせえわ、踊、唱を出し惜しまず、アンコールまで走り切るのはAdoの覚悟とプライドが垣間見えたセトリだったなと思います。

2日目の感想としては、Adoをはじめとして、バンドメンバー、プロデューサー、全スタッフが初日の反省を生かし全力で2日目を作ったんだろうなというのがさまざまなところから感じました。

細かいところで言うと、物販エリアの並び列が初日よりもたくさん用意されていました。また、初日は空いている席にフリフラが置いてあったのですが、そのフリフラが動かずに光っているため、あのあたりはチケット売れ残っているんだなと言うのが目に見えてしまう状態でした。おそらくそれを改善するために2日目には空席のフリフラは回収されていました。

演出では、FREEDOMのコールアンドレスポンスが初日はわかりにくくてみんな混乱してしまったのですが、2日目にはコーラスがしっかり入って乗りやすいようになっていました。そもそもFREEDOMのコールアンドレスポンスって原曲ではかなり短いため、しっかり聴き込んでいる人じゃないとノリを理解する前に終わっちゃうのですが、今回はそこをしっかり長い時間を取ることで、初めてFREEDOMを聴いた人であってもついてこれたのかなと思います。

また、メンバー紹介の時に初日は巨大薔薇バルーンで序盤の映像が隠れてしまっていたのをタイミングをずらすことで、しっかりメンバー紹介の邪魔をしないようにも配慮されていました。

たった1日でこれだけの改善(私が気づかなかっただけで他にもたくさんあるのかもしれませんが)をするのは本当に良いものを作ろうと思っていないとできないと思います。関係者皆様のプロ意識を肌で感じさせていただきました。

2日間通して感じたことはいくつもあります。

私は永遠のあくる日が最推し曲なのですが、今回でさらに好きになりました。永遠のあくる日が終わった後の静寂から、伴奏が復活して、ドローンショーが始まる瞬間は一生忘れないと思います。また、小説アドロイドを読んでからライブに参戦したため、「ラギ」にも感情移入してギラギラ→永遠のあくる日の流れはいつも以上に感動しました。

また、今まであんまりマークしてなかったけど、今回のライブでめっちゃいいなと思ったのがクラクラです。みんなでクーラクラって叫ぶところも最高に楽しかったし、なんと言ってもCメロの歌詞が国立競技場ライブというド特別な非日常的空間との対比でとても印象的に聞こえました。

「冴えないジョークで笑えたあの頃のように特別はいつも目の前にある大抵わけもない日常」

もちろん「うっせえわ」「TotMusica」「ドメスティックでバイオレンス」「レディメイド」「唱」「踊」「逆光」「FREEDOM」など会場爆上がりの曲も最高でした。いうまでもない。

終盤のMC、初音ミクコラボの「桜日和とタイムマシン」、「心という名の不可解」に関しては、正直感想を書くのも憚られるほど感動しました。ボーカロイドと歌い手の文化を愛してやまないAdoちゃんが今やその文化を牽引して、世界に向けて発信するポジションとなり、我々からは想像を絶するようなプレッシャーの中で、国立競技場という舞台で「少しだけ私のことを好きになれた」という21歳の歌姫に涙が止まりませんでした。

世界ツアーを終えて日本のことがより大好きになったといってくれたAdo。近年の日本はなんとなく薄暗い空気が流れていると思います。政治、経済、少子高齢化、IT技術の遅れなど、でも、そんな中でもそんなことには触れず、愛する日本の文化をその素晴らしさを世界に伝えたいと私たちの推しが言ったのです。これが何を意味するのか、僕たちには何ができるのか、ここからは僕なりの解釈なのですが、僕らはAdoのように世界に向けて日本の文化を発信することは難しいかもしれません。でもAdoが世界に向けてその素晴らしさを発信する中で、僕らはAdoを応援することで日本の輝きをさらに強められるのではと思いました。ツアーに遠征に行くこと、チケット代を払うこと、グッズを買うこと。これらは一見Adoや事務所が儲かっているだけに見えてそうではないのです。経済が回ります。ファンそれぞれがやっている仕事も違うけれど、どんな仕事であれ誰かが誰かにお金を払った時点でこの世に価値は生まれているし、経済は回っています。さらに交通費、会場設営費、グッズ制作費はそれぞれの事業者に周り、経済が回ります。そうやって明日からまた仕事を頑張って次の推し活のためのお金を稼ぎ、推しに貢ぐことが私たちと私たちの推しの大好きな日本がより輝いて、世界からも素晴らしいともっと認められる国になっていくのだと思いました。

ちょっと終盤思想強めになってしまいましたし、Adoちゃんが伝えたいこととはずれてしまったかもしれませんが、私はそうやって思って明日からも強く生きて行こうと思います。

最後になりましたが、ここまで読んでいただいたオマエタチのみんなといつかどこかの会場でまた一緒にAdo様の曲に叫び、喜び、涙し、感動し、一つになれることを楽しみにしています。

Adoちゃん、バンドメンバーの皆様、ゲストの松本さん、TeddyLoidさん、ミクちゃん、オリハラさん、yoshimuraさん、楽曲に関わった全ての皆様、ライブ運営に関わった全ての皆様、千木良卓也さん、本当に素晴らしい時間をありがとうございました。