NARCIST COMPLEXアプデについての小話【2024/01/11】

Miz Gracia
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NARCIST COMPLEX を遊んでいただいてありがとうございます。

今日は少しだけ、NARCIST COMPLEX制作の歴史に関する話をします。

今回は書き殴りですが、いつか清書します。

NARCIST COMPLEX は、2023年5月5日(某同人誌即売会の日)に制作を開始し、2023年7月24日にノベコレへ公開申請をしました。

3ヶ月という短い期間で制作し公開に至りましたが、この短い期間で制作できた理由の一つに『最低限ゲームを遊べるように優先度の低い機能を実装しなかったから』というものがあります。

スチル絵は描くのに時間がかかるし、ゲームを楽しむ上で必須だと思わなかったので、タイトル4枚、シナリオ内で9枚ずつという、シナリオの分量に対し少なめに。

既読/未読スキップ機能は最初から入れたかったですが、若干の不具合があり、それを修正すると時間がかかると思ったので、全部スキップされてしまう機能のまま。

フローチャートはともかくとして、ギャラリーモードすら実装しませんでした。なぜなら、私があまりギャラリーモードを活用しないから。

その他にも色々と、もっとこうした方がいいんじゃないかと思いつつ、『7月24日(一般的な学生が夏休みに突入する頃)に申請する』という目標を最優先にし、諸々の実装を切り捨てていきました。

なぜ、このような低コスト即リリースに踏み切ったか。

それは、『ぶっちゃけ、遊んでもらえると思ってなかったから』です。

卑屈とかネガティブとかそういう意味ではなく、一般論として、『創作活動において最初から上手くいくことなんて殆どない』ということを理解しているという意味です。私にとって第一作目である『NARCIST COMPLEX』は、手の込んだ壮大な作品にすることより『とにかく形にしてリリースすること』を目指しています。きっと、たくさん失敗して、多くのことを学習する。そうした経験値を蓄えて、次作はしっかりとした作品を作ろうと決めていたのです。

(もちろん、遊んでくださった方が楽しんでいただけることを意識し、作中のキャラクターたちの人生を最大限尊重して制作を行なっています。しかし、ゲーム制作の規模感を理解しないまま『手の込んだものを作る』と意気込みすぎると、かえって頓挫の原因になるので、それを防いでいるという意味です。)

しかし、非常に嬉しい誤算がありました。それは、想像より多くの方に『NARCIST COMPLEX』を遊んでいただけたということです。

耳にタコができるくらいお伝えしているかもしれませんが、ノベコレの感想、Xの投稿、マシュマロ。目に見える感想や応援は、すべてありがたく何度も読ませていただいております。

そうして多くの感想を読んだり、他のゲームに触れているうちに、『もっと全力で応援に応えたい』『キャラクターたちの舞台であるこのゲームを、どこに出しても恥ずかしくないクオリティにしたい』という想いが強くなり、一度は終わったと思われた『NARCIST COMPLEX』の制作を再開するに至ったのです。

皆さんの応援なくして、『NARCIST COMPLEX』の ver.2.1.0 は生まれていません。

本当にありがとうございます。

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せっかくなので、もう少し語らせてください。

私は中学時代から大学三回生くらいまで、将来は教師になりたいと考えて勉強を続けていました。

『大阪教育大学(教育学部・数学専攻)』というところに進学し、怠惰ながら順調な学生生活を送っていたのですが、ある出来事をきっかけに教員採用試験を辞退しました。(ある教育現場の労働環境がブラックだったとかいう、特に語っても面白くない、ありがちな理由です。)

その頃、よく考えていました。私はどうして、教師になりたいのかと。

別に、教壇に立って、黒板に字を書きたいわけじゃないんです。私は学生……特に中高生は大人以上に可能性を秘めた存在だと思っており、そんな彼らが夢や希望を持って将来に進んでいけることを願っています。この世は割と理不尽で苦しいこともありますが、彼らがそんな社会の荒波に飲まれないことを祈っています。彼らの将来や物語に、良い影響を与える存在でありたいと思っています。

ネット社会になった今、学生と関わる方法はいくらでもあります。当時の私はとあるゲームのガチ勢だったので、ゲームを通じて学生と関わる機会も多かったです。そのため、『夢を叶えるためであれば必ずしも教師である必要はない』と考え、教員採用試験を辞退するに至ったのです。

私の今の夢は、学生の日常に刺激を与え、将来に希望を持てるようなコンテンツ(ゲームでもなんでも)を生み出すことです。

今の学生たちが私のゲームで遊んで、数年後に大人になって、社会に出て。ふとしたときに、「そういえば学生の頃に遊んだゲーム、面白かったな〜」となんとなく思い出してもらえるような。そんなゲームを生み出せる人になりたいです。

もしも、これを読んでくださっている方の中に学生の方がいらっしゃれば。私のゲームが、あなたにとって素敵な思い出になることを願っています。

@miz_gracia
文章の壁打ち場。 質問などはこちらに: marshmallow-qa.com/miz_vhb