去勢手術後の1週間

hysd mk
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公開:2024/10/20

6月にボンちゃんが来てから、気づけば4ヶ月が経つ。そのときは700gだった体重も、昨日測ったら3.6kgになっていた。約5倍、驚異の成長スピード。

ちょうど先週の日曜日、ボンちゃんが去勢手術を受けた。エリザベスカラーをつけて帰宅すると、エリザベスカラーの違和感と、おそらく少し残っていた麻酔の影響でパニックに陥っていた。寝室のクローゼットの中でエリザベスカラーを取ろうと暴れる姿を見て、わたしと夫はただ傍でオロオロすることしかできない。去勢がお互い平穏に暮らすために必要な選択肢だとしても、見るからに苦しんでいる姿からは手術という手段に人間のエゴを感じずにはいられなかった。

ご飯を食べていてもテレビを見ていても心配で集中できず、なんだかこちらまで心身ともに疲労してしまい、その日は20時半に寝室に入った。

ボンちゃんは眠くなると必ずふみちゅぱの儀式(ふみふみしながらブランケットをちゅぱちゅぱすること)をする。ただ先生曰く、去勢後はしなくなるかもしれませんとのこと。たしかにエリザベスカラーをつけてパニックになっているのに、甘える余裕なんてあるはずがない。実家で飼っていた犬も、去勢手術後に性格が変わったと親が話していたし、ボンちゃんも大人になって甘えなくなるのかもしれない。

昨日が最後のふみちゅぱの儀式だったのか──。さびしさで胸がぎゅっとなる。でも、それよりもボンちゃんが落ち着いて眠ることすらできないことのほうがつらすぎる。心配と不安を抱えながら、ボンちゃんを見守っているうちに寝落ちしていた。

ふと夜中に目が覚める。時計と見ると深夜2時。エリザベスカラーをつけたボンちゃんがそばに来ていたので、ベッドから手を伸ばすとゴロゴロと喉を鳴らした。甘えられるくらい落ち着いたのだと少し安心する。急に暴れ出すのでゆっくりと時を見計らいながら抱っこをして、いつものブランケットを置いたベッドにそっとおろす。

ゆっくりと、ふみちゅぱをしてくれた。

エリザベスカラーで動きづらそうではありながらも、ボンちゃんがようやく家に帰ってきて落ち着くことができたのだと、心から安堵のため息が出た。そして、もう二度と見れないかもしれなかった姿をまた見れたことのうれしさのあまり涙が出そうになった。

エリザベスカラーのせいで自分では掻けないボンちゃんの背中と耳の裏を撫でながら、ゴロゴロとちゅぱちゅぱをBGMに、家族が無事に帰ってきて隣で寝てくれる有り難さを噛み締めながら寝た。

……

という、週報というよりは1週間前の出来事を振り返っただけの日記になってしまいましたが、パーソナル編集者・あずまさんとの交換日記、第1回目「ねこ」のテーマでお送りしました!ねむくて目が閉じそう。おやすみなさい!

▲我が家に来てまだ1ヶ月経っていない頃

▲9月。この状態でたまに寝落ちしている

▲手術翌日。我が家に来た当初、ケージに入れていた小さいカゴで寝落ち