【感想】「Swift 5.9からのデータ監視 Observationフレームワーク入門」

とっきゃー
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だいぶ期間が空いてしまったが、前回の技術書典15で買った本のうち1冊を読み終えたので、ちょっとした感想を。

今後も気が向いたら、本を読み終えた感想などを書いていこうかな。

この本は、iOS17から導入となった、データバインディングのための「Observationフレームワーク」の入門書。

前半は、SwiftUI抜きでどのようにして値監視・変更通知が行われるかの仕組みや使い方を丁寧に解説されている。この解説があるおかげで、後半のSwiftUIに適用する際の理解度が高まり、すんなり内容も入ってきて分かりやすかった。

また、アプリの開発でモダンなフレームワークを導入する際、割と表面的なことしか知らない状況が多かったように思うが、この本ではObservableマクロに関連したプロポーザル「SE-0400」の解説もあり、より仕組みや背景を深く知ることができ、とても勉強になった。

読んでいて少し気になったのが、後半部分でサンプルコードを使った解説があったが、そのサンプルコード内でView系クラスの名称が「PropertyView」みたいに、サンプルで用いているアプリとは関係のない名称が使われていた。これが例えば「LessonSummaryView」みたいにアプリにとって意味のあるものを使用するとよりコードが読みやすく、より分かりやすかったかなと思った。

それにしても、Observationフレームワークはバックポートしないらしいので、Minimum DeploymentsをiOS17にする必要がある。んー、自分で何かアプリを作る時は良いが、会社で担当しているアプリに適用する場合は2年くらい待つ必要がありそうだ。

@mltokky
iOS/Android/Flutter App Engineer 新しいもの好きで色々なものに触っています。 Xに投稿するには少し長くなりそうな事を、不定期に書いていきます。 その他リンク:aboutme.style/mltokky